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2009.04.30 (Thu)

蛇を踏む 川上弘美

ヒワ子は藪の中で蛇を踏んでしまった。
蛇は女となり、ヒワ子のお母さんと名乗り、家にいついてしまう。
食事の支度をし、一緒にご飯を食べ、夜になると蛇に戻り眠る。
だんだんと蛇がいる生活に慣れてしまい、でもヒワ子は蛇の世界へ
行く決心はまだつかない。

おーこれ芥川賞受賞作品だったんだ。
他に、「消える」と「惜夜記」も収録。

3作とも、寓話というのか、とにかく不思議な話。
川上弘美の違う一面を見た感じがした。
不気味で気持ち悪いんだけど、淡々とした語り口なので、
どんどん読んでしまう。

奇妙さが際立っているが、やっぱり川上弘美らしい。

★★★★☆


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23:00  |  川上弘美

2009.04.06 (Mon)

夜の公園 川上弘美

いつから幸夫をあまり好きではなくなってしまったんだろう。

主人公のリリは、夜の公園へと出かける。
夜中の公園には意外にもたくさんの人がいて賑わっている。
そこでいつも見る青年、暁と、リリは関係を持つようになる。
そして幸夫もまたリリの親友である春名と長い間関係を持っていた。

春名が幸夫のことを奪ってくれないかな・・・。
離婚するまでの意志はないが、漠然とそう思っているリリ。

リリ、幸夫、春名、暁
4人の視点で描かれる物語。


不倫。しかも自分の夫と自分の親友。
ドロドロになりそうな設定にもかかわらず、低温なまま話は続く。
低温かつ、無臭なイメージ。
性的な描写もたくさんあるのに、生々しさを全く感じない。
例えばこれが井上荒野だったら、もっと匂いたつ感じがするんだろうな、
なんて思ってしまった。

無味無臭な感じも、生々しい感じもどっちも好きなんだけど。

★★★★☆



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23:00  |  川上弘美

2009.03.29 (Sun)

風花 川上弘美

結婚してから7年。
夫の卓哉が浮気をしていた。
夫の浮気を知らせる電話がかかってきても、のゆりは取り乱せない。
本当は問い質したいはずなのに。

不倫相手である里美は、卓哉とは結婚する気はないのだと言う。
それでも卓哉はのゆりに、「離婚してほしい」と言う。
そしてのゆりは、離婚はしたくない。卓哉が好きだからだ。

叔父であるマコちゃんとの温泉旅行、クリニックでのお勤め、
大学生瑛二との出会い、友人と行く沖縄旅行、
執拗にかかってくる無言電話、卓哉の転勤、
様々な季節を経て、のゆりの心は次第に変わっていく。

夫の不倫や無言電話、不倫相手との対峙に、激昂しないで
向き合っていくのゆりは、冷静なのでもなんでもなくて、
どうしたらいいのか分からないんだろう。
フワフワと頼りなく、周りがつい手をさしのべたくなってしまうんだけど、
実はこういう女性が一番強いんじゃないかな。

我を失って怒鳴られるよりも、夫はのゆりみたいな態度をとられるほうが
よっぽど怖いだろうなーと思った。

★★★★★


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17:37  |  川上弘美

2009.03.17 (Tue)

なんとなくな日々 川上弘美

エッセイ。

卵一個ぶんのお祝い。からすっかり川上弘美のファンになってしまった。

ゆるい。このゆるさがすごくいい。
ゆるいだけじゃなくて、くすっと笑える。で、かわいい。

このエッセイの中で、家の蛍光灯が切れるっていう話があるんだけど、
その中の

1メートル半以上もある蛍光灯である。
わたしよりもちょっと小さいくらい、わたしが男性で蛍光灯が女性ならば
お似合いの二人、という感じの長さだ。
このひとも、息たえるときに、言葉を残した。
「あの、そろそろ、行きますね」


ってところなんかすごくいい。

毎日こういう視点で物事を見れたら、きっとカリカリせずに
生きられるんだろうなー。

薄い文庫本なので、ポケットにいつも入れておきたいくらい。

★★★★★



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21:16  |  川上弘美

2009.02.23 (Mon)

どこから行っても遠い町 川上弘美

商店街のある小さな町。
そこに住む人々を描いた連作短編。

性別も職業も世代も違うそれぞれの主人公。それぞれの日常。
一つ一つの物語が独立してるんだけど、全てを通すと
町全体が浮かび上がってくる。どこかに実在しそうな。

淡々としていて、でもどこか少し切なさを感じる。

誰にでもその人なりのドラマがあって、必ず誰かと
つながりを持って生きているんだなぁと思う。
それは死んでしまっても変わらないものなのかもしれない。

最後の「ゆるく巻くかたつむりの殻」が良かった。
死んでもかけらはずっと生きる。誰かの記憶の奥底で。

魚春にもロマンにも行ってみたくなった。

静かでゆるやかで、少し泣きたくなる作品。

★★★★★



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12:30  |  川上弘美
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