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2010.01.03 (Sun)

龍の棲む家 玄侑宗久

父が呆けたと兄から知らされ、家実へ戻ってきた幹夫は、
記憶をさまよう父と出かけた公園で、介護のプロ・佳代子と出会う。
父の散歩につきあい、大切な誰かを演じ、
いっしょに父の記憶のおもちゃ箱をのぞきこむうち、二人は…待望の最新小説。
(「BOOK」データベースより)


初めて読む作家さんです。作家さんであり僧侶でもあるとのこと。

呆けてしまった父の介護のため、仕事を辞めて実家に帰ってきた幹夫と、
父、偶然知り合った佳代子との3人の物語。
いろんな時間を飛び越えてしまう父。
最初は戸惑いもあったけど、その時々でいろんな役を演じていく幹夫。
テーマは介護とどちらかというと重めなんだけど、
力強さと静寂さが絶妙に同居していて、その中にあたたかさもある。

新しく歩き出す3人。
読んだあとに優しい気持ちになれる1冊でした。


★★★★★



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18:16  |  か行その他

2009.12.18 (Fri)

あなたの空は何色ですか 加藤咲子

祖母の住む北鎌倉からの帰り、電車に乗った彩子は1通のメールを受信した。

「あなたの空は何色ですか?」

彩子のメールアドレスは簡単なもので、今までも見知らぬ誰かから突然の
メールが届くことがあった。
いつもなら返信なんてしない。
でもなぜかそのメールは気になった。

こうして始まった「ナリオミ」とのメールの交換。
彩子より11歳も年下の19歳の男の子。
ほんの気まぐれで始めたメール交換は、思いがけず彩子の生活に
欠かせないものとなる。
メールが来ればうれしいし、来なければ不安でいっぱいになる。
それは会った後も変わらなかった。

彩子には留学している恋人がいて、自分も留学を決めていた。
次第に近づく別れの日。
二人はこのまま終わってしまうのか。


今世紀最高のピュア文学。らしいこの作品。
30歳と19歳のピュアなやり取り。
「聖書」について書かれているところはなかなか面白かったんだけど、
ナリオミから送られるメールがなんだか私は気持ち悪く感じてしまいました。
これは私がピュアな心を失ってしまったってことでしょうか・・・。

ラストは想像通りの展開。
これが10年前くらいだったら「メールで始まる恋」が新鮮で良かったのかも。

私には合わず残念。

★☆☆☆☆



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18:00  |  か行その他

2009.12.17 (Thu)

世界クッキー 川上未映子

体、言葉、季節、旅、本、日常など、あれこれ。
「乳と卵」「ヘヴン」の川上未映子が放つ、魅惑のエッセイ集。
内容(「BOOK」データベースより)



2007年から2009年にいろんな媒体で発表されたエッセイをまとめた1冊。
書いてあるテーマは様々なんだけど、どれも川上さんの独自の感性が光ってます。

「言葉」に対してすごく真摯に向き合ってる人だなーという印象。
大事に思っていて、大切に扱っている。
言葉にも出会いがあるんだな、と思いました。
「遥かな気持ち」っていうの好き。

川上さんが「不思議」と思うところが私が今まで考えたことのないようなこと
ばっかりで新しい発見と驚きがいっぱい。
常に何かを感じて、何かを考えているんだろう。

凡人には計り知れない感受性で、こういう頭からいろんな作品が
生まれてくるんだと思ったらなんだか素直に感動してしまいました。

装丁もかわいい。


★★★★☆



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17:01  |  か行その他

2009.12.07 (Mon)

おさがしの本は 門井慶喜

和久山隆彦はN市立図書館のリファレンスカウンターで働く図書館職員。
カウンターを訪れる人が探している本のお手伝いをする。
短大生の課題のお手伝いから、幼少のころの思い出の1冊まで
難題に取り組むように本を探す。

新しく着任した副館長潟田が和久山に出した挑戦状。
市の財政難のため図書館は存続の危機にたたされていた。
図書館は本当に必要なのか。なぜ必要なのか。
潟田と和久山の戦いの決着は?


図書館が舞台のこの作品。そりゃ読まないわけにはいかないでしょう!
和久山は融通のきかない堅物役人。
最初は「こんな図書館職員だったら聞きづらそう」なんて思っていましたが、
次第にその真摯さに惹かれていきました。
本探しだけじゃない、図書館の存在意義も描かれていてすごく面白かったです。

図書館ヘビーユーザーとしては、図書館なくなっちゃうとかなり困る…。
読みたい本を全部買ってたらお金が!ってのもあるけど、
図書館の雰囲気って独特で、そこがいいんですよね。
私の引越しの条件の一つは「近くに図書館があること」です。

本屋さんを題材とした配達あかずきんの成風堂シリーズとは
また違った魅力があって楽しい1冊でした。

★★★★★



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17:53  |  か行その他

2009.12.06 (Sun)

メジルシ 草野たき

私と健一くんと美樹さんは、最後の家族旅行に出かけた。
私は全寮制の高校に入り、両親は離婚する。
離婚を了承する条件として健一くんが出したのが、北海道旅行だった。

私の右手にはヤケドがある。
子供のころにポットのお湯をかけてしまったらしいが記憶にはない。
でもその痕を撫でるたび、私はなんだか落ち着く気がする。
彼氏の勇矢と仲良くなるきっかけも、このヤケドの痕だった。

もともと仲良し家族じゃない私たち。
旅行は全然楽しくない。
早く東京に帰りたい。帰ってヤッコや勇矢に会いたい。
でも私はこの旅でヤケドの本当の理由を知る。


中盤までは空回りするお父さんと、それを嫌がるお母さんと娘、って感じで
なんか悲しい気分に。
特にお母さんのやる気のなさに腹が立つ。
最後くらいちゃんとしてあげようよ!って。
子供を愛せない母親。でもその母親は自分も愛されない子供だった。

ラストはまだ救われた。
だからって離婚はナシ、ってことにはならずにきっと家族はバラバラになって
しまうんだろうけど、双葉の心は少し楽になったんじゃないかな。

でもでもやっぱり母親には共感できない。
どうしても言い訳にしか聞こえない。だって嫉妬だもん。
子供に罪はないのにね…。
双葉が不憫すぎます。
やるせない気持ちになりました。

★★★☆☆



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17:30  |  か行その他
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