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2009.11.04 (Wed)

蟋蟀 栗田有起

「サラブレッド」
2年前に占いの部屋を開いた私は、占いができるわけじゃない。
ただ、見えるのだ。手を握るとその人の未来が。
生きることは未来の記憶をたどること。
そんな私が恋をした。うっかり恋人の手を握ってしまい、
彼の未来に自分がいないことを知ってしまう。

「あほろーとる」
僕が彼女に出会ったのは、僕が助教授になったばかりだった。
急に取材やテレビ出演が増えた僕に、大学が秘書をつけてくれることになった。
秘書として派遣されてきたのが彼女だ。そして恋に落ちてしまった。

「鮫島夫人」
彼とは25歳のときに結婚し、3年後に離婚した。
大学で同じクラスだった私たちは、その頃からとっても仲が良かった。
でも私たちの結婚生活はニセモノ。彼はゲイだったから。

「猫語教室」
夫の栄転が決まった。異例の大抜擢だった。
サラリーマンの妻として、引越しの準備やら挨拶まわりやらを着実にこなす。
新しい赴任先に早く馴染まなければと参加したサークルに「猫語教室」があった。

「蛇口」
女癖の悪いパパにまた新しい女ができた。
写真を見てビックリ、その女は私の元親友のチカだった。

「アリクイ」
幼なじみの杏子が出産のために実家に帰ってくるという。
母親は狂喜乱舞だ。自分の娘でもないくせに、異常な喜びようだ。
双子のように仲が良かった僕と杏子。杏子はもうすぐ母になる。

「さるのこしかけ」
広和さんと出会ったのは今から1年前。仕事で2人でいる時間が増え、
自然に交際が始まった。彼といるのは居心地がよく、やがて結婚を考えるように。
しかし彼には既に婚約者がいた。

「いのしし年」
就職も恋愛もうまくいかないのはこの顔のせいだ。
絶望した朱美は大量の睡眠薬を飲んで病院へ運ばれた。
せっせと世話をしてくれる兄もまた醜い顔だった。

「蟋蟀」
やられた。今日子から妊娠を告げられたとき、おれはそう思った。
おれは結婚するつもりはない。複数の女がいるし、それでもいいと言ったのは今日子だ。
こんなときおれはタマコに電話する。タマコの腰には2匹の蟋蟀の刺青がある。

「ユニコーン」
私の中には馬がいる。それに気づいたのは13歳のときだった。
それから注意深く見てみると、人の中には必ず何かがいた。
動物であったり植物であったり様々だったけど。
私の中の馬は時折癇癪を起こす。でもあの時見たのはいつもの馬ではなかった。


短編集です。
「鮫島夫人」「アリクイ」「蟋蟀」が好き。
不思議な世界に連れて行ってくれたと思ったら、意外にブツリと終わってしまう。
突然手を離されてしまったみたいで、逆に心に残りました。

ちょっと不思議な感じ。この「ちょっと」加減が好きです。
長編が読みたいー。

★★★★☆



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06:57  |  栗田有起
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