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2009.07.16 (Thu)

感傷コンパス 多島斗志之

昭和30年。
新任教師の明子は、山里にある分校に赴任した。
父親にもらったコンパス(方位磁石)を持って。

受け持つ生徒は4年生と5年生のわずか6人。
新米教師、かつ、地元の地理も言葉も分からない明子は、
子供に教えてもらうことも多かった。
子供たちは明子に慣れ親しんでいくが、一人だけなかなか親しくなれない生徒がいる。
朱根だ。
1時間目から学校に来たためしがない。すぐどこかに行ってしまう。
父親と二人暮しの朱根の家に家庭訪問に行くも、父親に冷たくあしらわれてしまう。

頑ななまでに心を開いてくれない朱根に、明子は近づくことができるだろうか。


多島さんは黒百合以来の2冊目です。
昭和30年という時代と、山里での光景が、静かに染み入ってきます。
同僚の女教師と仲良くなれなかったり、がさつで不躾な空木と出会ったり、
小さな事件もいくつかあるんだけど、やっぱりメインは子供。
朱根をはじめ、子供たちからいろんなことを教えてもらって、
明子自身が成長していく物語。
もうちょっとドラマ性があっても良かったかな、とも思うけど。

方言が和みます。

★★★★☆



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18:00  |  多島斗志之
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