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2009.06.22 (Mon)

熱帯魚 吉田修一

主人公の大輔は、伯父である棟梁のもとで大工をしている。
最近やっと仕事を任されるようになってきた。
命を懸ける、まではいかないけど、片腕くらいなら懸けてもいいかもしれない。

大輔が同居しているのは子持ちの女、真実とかつて兄弟だった光男。
二人に血のつながりはなく、兄弟であったのもたった2年間だけ。
でも大輔は光男を食わせてやっている。
光男は毎日熱帯魚を観て暮らしているだけの引きこもりだ。

大輔はボーナスでみんなを旅行に連れて行こうと計画する。
真実、真実の娘小麦、光男、そして先生だ。
先生は今住んでいるマンションを格安で提供してくれる人で、
大輔たちは先生のお世話になりっぱなしなのだった。

しかし、旅行に使うはずだったお金を持って、光男が突然失踪してしまった。


大輔の苛立ちが、実際に隣にいるかのようにリアルで、ちょっと怖かった。
自分と他人との温度差。
何かが微妙にズレてきていると感じているんだけど、そのズレが何なのか。
溝を埋めようとやればやるほど、逆に溝が深くなってしまうような
不安定なもどかしさがうまく描かれていると思う。

他に、「グリンピース」「突風」を収録。
3編とも主人公が何かに対してイラついている印象が強かった。

★★★☆☆


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16:03  |  吉田修一
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