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2009.03.15 (Sun)

ロック母 角田光代

何もない島が嫌で飛び出した私は、また島へと戻ってきた。
臨月のお腹を抱えて。

父親になるはずの男はもう自分から離れていってしまい、
堕胎する時期もとうに過ぎてしまった。
シングルマザーになる覚悟もできていないまま、仕方なしに故郷に戻る。
父親がしてくれるはずのことを両親に望んでいたが、
しばらくぶりに帰った我が家は、私を手放しでは受け入れてはくれなかった。

母親は家で大音量で音楽をかけながら、針仕事に没頭している。
よくよく聞いてみると、それは私が高校時代に聞いていたニルヴァーナだった。
家事を一切放棄している母は、大音量の音楽で壁を作っていた。

島の助産婦はすっかり年老いて惚けてしまっていたので、
出産のために呉に向かう私と母。
いよいよ出産のとき、あまりの痛さに朦朧とする私の耳に突っ込まれたのは、
大音量のイヤホンだった。

出産という人生最大のイベントに、耳に入ってくる大音量のロック。
その対比が面白い。
赤ちゃんが取り上げられたときの、赤ちゃんの泣き声と母の泣き声が
印象に残った。

92年から06年までの短編集。
表題の「ロック母」のほかに、

●ゆうべの神様
●緑の鼠の糞
●爆竹夜
●カノジョ
●父のボール
●イリの結婚式

カノジョと父のボールも良かったなぁ。
前妻の存在感に怯えるとか、坂上から不幸のボールが落ちてくるとか、
やっぱり、うまい!

★★★★★



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22:10  |  角田光代
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