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2009.11.30 (Mon)

玉の輿同盟 宇佐美游

33歳の女3人。
付き合っている男たちはどれも一癖あるダメ男たち。
でも、私たちまだあきらめていません!
玉の輿に乗るために同盟組んで活動活動!
医者・官僚・業界人…。
何度も失敗を繰り返し、それでもあきらめなかった彼女たちに
幸せな結婚は待っているのだろうか?


同盟組んでたって抜け駆けできるならしたい!
3人の中で一番に結婚したい!
お金持ちと結婚したいと素直に言える彼女たちは、清清しい。
わかりやすいタイトルだし、先もなんとなく想像できちゃうところもあったけど、
テンポも良くて楽しく読めました。

肉食系女子たちと、草食系男子たちとの闘いでもあります。

最後はスカッと!爽快。
彼女たちはひとまわりもふたまわりも成長していたのでした。
アッパレ!

★★★★☆



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23:14  |  あ行その他

2009.11.29 (Sun)

ドリーマーズ 柴崎友香

「ハイポジション」
「クラップ・ユア・ハンズ!」
「夢見がち」
「束の間」
「寝ても覚めても」
「ドリーマーズ」
の6編収録。

夢がテーマになってる短編集。
将来の夢、じゃなくて、眠るときに見る夢。

今までの作品とはちょっと違って、現実なんだか夢なんだかわからなくなるところが
あって、ほわほわと漂う感じ。
私もよく夢を見るほうで、起きてから夢って気づくのに時間がかかるんだけど、
この話たちはそんな気分を思い起こさせるような心もとなさ。

ちなみに「ドリーマーズ」のエレベーターの夢と、
夢の中で支度を全部してて、実は夢で現実ではまだ寝ていた、みたいなのを
よく見ます。あれ起きたときガックリくる…。

柴崎さんの描く男女関係ってどうしてこうサッパリしてるんだろう。
男女の友情って大アリですよ、って感じです。

★★★★☆



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17:14  |  柴崎友香

2009.11.28 (Sat)

静かにしなさい、でないと 朝倉かすみ

「内海さんの経験」
「どう考えても火夫」
「静かにしなさい」
「いつぞや、中華飯店で」
「素晴らしいわたしたち」
「やっこさんがいっぱい」
「ちがいますか」

の7編を収録。

以前読んだロコモーションより断然好きです。
誰でも持ってる心の中の黒い部分、それが面白い。
おー怖い。
妄想だったり、ちんけなプライドだったり、思わず胸に手を当ててしまう。

「素晴らしいわたしたち」に出てくる

わたしたちは、「あなた」と「わたし」で成り立っているのではない。
わたしたちは、「わたしたち」でひとかたまりなのである。


ってところが好き。

黒いのに爽快。

★★★★★



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12:52  |  あ行その他

2009.11.27 (Fri)

かけら 青山七恵

「かけら」
母が申し込んだ日帰りのさくらんぼ狩りツアーに、父親と二人で行くことになった。
家族全員で行く予定だったのだが、姪の鞠子ちゃんが熱を出してしまったのだ。
父と二人でバス旅行。
普段から口数の少ない父と、共通の話題なんてあるんだろうか。

「欅の部屋」
僕は結婚が決まってからかつての恋人、小麦のことを思い出してばかりいる。
4年間付き合って僕がフラれる形で終わってしまったんだけど、
僕と小麦はまだ同じマンションの別々のフロアに住んでいる。

「山猫」
私たちの新婚家庭に、夏休みいとこの栞が泊まりにくることになった。
東京の大学に進学を希望している栞が、大学見学に行きたいのだそうだ。
初めての来客に準備も万端。
なかなか打ち解けてくれない栞に、私は東京を案内する。


青山さんの文章って、心があったかくなります。
3編はどれも日常の出来事が描かれていて、そこに宿る感情も「ふだん使い」。
「山猫」が一番好きです。
年の離れたいとこに一生懸命がんばっちゃう私。
私とは一緒に登らなかった東京タワーに、旦那の秋人とは登った。
そこにあるちっちゃいジェラシーがかわいかったな。

かわいいといえば「かけら」のお父さんも好き。
あまり自己表現しないお父さん。
でもふとしたところにお父さんらしさがにじみ出てる。

★★★★★



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22:37  |  青山七恵

2009.11.26 (Thu)

ナンヤネンの来た日 かしわ哲

三村愛野は今年も徒競走で月岡マリアに負けそうだった。
これで負けたら6年間一度も勝てないまま小学校の運動会が終わってしまう。
でもそのとき奇跡が起こった。マリアが転んだのだ。
初めてマリアに勝った!でも愛野は全然うれしくなかった・・・。

運動会のその日、英会話教師としてフィンランド人のナヤネンさんが来た。
そして夢野さんが怪しげな外人から買った不思議な石のせいで、
悪魔にとりつかれ・・・。

小学6年生の愛野の身に起こる不思議な出来事。
いつもの夢野さんは、いつ戻ってくる??


タイトル見て気になって予約していた1冊。
児童書ですね。
周りの友達になじめずに、家に帰ると自室のテントにこもってしまう愛野。
そんな癖(?)は、母の夢野以外は知らない。
でも、ナヤネンさんはそんな愛野を認めてくれる。
人と違うことって素敵なことだよ、って教えてくれる。
親子愛も家族愛も押し付けがましくなくて良かったです。
家族3人で暮らせる日もそう遠くないはず!

小学生にオススメの1冊です。

★★★★☆



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17:50  |  か行その他

2009.11.25 (Wed)

リセット・ボタン 伊藤たかみ

ある自殺志願者が集まるホームページで、僕はその名前を見つけた。
荻原ミサ。
それは僕が昔付き合っていた人と、まったく同じ名前だった。
生きていることに意味なんてありますか?
自分の命の使い方くらいは、自分で決めたいのです。

そう書かれたメッセージに、僕は思わず書き込みをしてしまった。
そして僕はミサに会うことになった。

もちろんミサは僕が知っていたミサとは別人だった。
新しいミサは自殺に向けてせっせと遺書を書いていた。
遺書が書き終わったとき、私は自殺する、と。
時間はあるけどお金はない僕と、お金はあるけど時間がないミサは、
不思議な共同生活を送る。


久しぶりの伊藤たかみさん。
なかなか興味深い設定なんだけど、物語が短いせいなのか、
「1971」がちょっと物足りない感じ。
ただのラブストーリーとして読むにはいいんだろうけど。

ミサの心情がもっと欲しかった。
ちょっとあっけなかったです。

★★☆☆☆



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21:14  |  伊藤たかみ

2009.11.24 (Tue)

筆箱採集帳

突然ですが、文房具って好きですか?

私は大好き!伊東屋なんて1日居れます。至福の時間。


読書メーターの読書仲間さんが読んでいて、早速図書館に予約!
筆箱の本。いろんな人の筆箱とその中身が満載なんだけど、
これが楽しくて楽しくて!

「カバンの中身拝見」的な特集も大好物な私なのですが、
この筆箱の中身拝見もニヤニヤしながら見てしまいました。
当たり前なんだけど、性別・年齢・職業で全然違う。

p14の「コロコロコミック付録-コロコロ最高!!缶ペンケース」がツボでした。
私は地味に無印良品のコレ↓を愛用中。
4945247576450_m.jpg


ちなみに私の必須アイテムは水性ペン。
シャーペンやボールペンも持ち歩くけど、結局何でも水性ペンで書いてしまいます。
もともと「書くこと」が大好きなので、手帳+雑記帳+レターセットは欠かせない。
手帳以外は王道のコレ↓



手帳には細めのコレ↓


実用的でかわいらしさはゼロですが・・・。
その分、ノートと手帳はオサレ系にめっぽう弱いです。

眺めてるだけで楽しい1冊。
今回は図書館で借りたので返さなきゃだけど、ベッドの中でも見たいので(どんだけ?)
これは買うしかないかも。

★★★★★



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18:31  |  その他

2009.11.23 (Mon)

青空感傷ツアー 柴崎友香

ひょんなことから美人の友人、音生と二人旅をすることになった芽衣。
芽衣は3年間勤めた会社を退職したばかりで、今のところ時間もお金もある。
ちなみに音生は失恋したばかりだ。

初めて会ったときからあまりのかわいさに目が釘付けになった。
今でもついつい見惚れてしまう。
そんな音生とトルコ→徳島→石垣島へと無計画な女二人旅。

ワガママで気性が激しくて、でもすっごいかわいい女の子。
振り回されて、ケンカして、でもやっぱり一人にはしておけない。


音生のワガママっぷりに閉口。
思いついたら即行動の音生とは対照的な芽衣にも、若干イライラ。
でも嫌だと思っていてもついていってしまう気持ちはわかるんです。
かわいい子ってそれだけで絶対的権力を持ってしまうんだよ、と私は思う。
だってかわいいと許せちゃうじゃないですか。
美しいものずっと見てたいし。
芽衣の行動にイライラしちゃうのも、自分を見ているようだからかも。
正恵さんの言葉が刺さる刺さる・・・。

にしても、音生(ねお)って名前もかわいすぎ!
麗寅(うるとら)もすごいけど。

★★★★☆



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17:21  |  柴崎友香

2009.11.22 (Sun)

ねむりねずみ 近藤史恵

優さんが言葉を失った。
一つ一つ言葉が消えていく。
舞台だけのために生きている人なのに。

一方その2ヶ月前に劇場で起きた殺人事件。
死んでいたのは小川半四郎の婚約者だった。
大部屋役者の瀬川小菊は、大学時代の友人今泉文吾とその謎を追いかける。
観客が見守る中での殺人事件。
なのに目撃証言がほとんどない。
二人は真相に近づけるのか。


タイムリーな歌舞伎界が舞台のお話。
歌舞伎って一度は観たいと思いながらも、観たことありません。
無知な私でも楽しめるのかな、と若干不安だったのですが、
意外に面白かったです。
シリーズものみたいなので楽しみ。
二つの出来事から一つの真相に近づいていく近藤さんの描き方が好き。

歌舞伎好きの人はもっと興味深く楽しめるんだろうな。
生まれついての歌舞伎役者の悲哀が出ていて良かったです。

★★★★☆



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23:06  |  近藤史恵

2009.11.21 (Sat)

迷産時代 宇佐美游

仕事、セックスレス、不妊、老後への不安など、
様々な背景を抱えた女たちにもたらされた「出産」事情。
迷い、苦しみながらも、最後に彼女たちが下した決断とは?
自らの意志で歩んでゆく6人の女性の姿が生き生きと描かれた連作短編集。
(双葉社サイトより)


「男友達」
「産まない理由」
「朝顔の顔を曲がれば」
「神様ふくみ笑い」
「発情期」
「ゆるい女」
の6編。

生みたい女も、生みたくない女もみんな悩んでる。
環境と、タイムリミットと、欲求と闘っている。

いつか生みたいと思える日がくるんだろうか。
子供を生んだら女を捨てなきゃいけなくなるんだろうか。
私はまだ生めるんだろうか。

切実な女たちの叫びがとってもリアルで、苦しかったです。
でも悩んで苦しんで出した決断は、きっとどれも間違ってない。
一歩前に進んだ彼女たちを応援したい気持ちになりました。
こう思っているのは自分だけじゃないんだ、とちょっと勇気ももらえる。

現代の出産事情も興味深い1冊でした。

★★★★★



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18:00  |  あ行その他

2009.11.20 (Fri)

ボディ・レンタル 佐藤亜有子

暗いテーブルの下で、トイレの前で、エレベーターの片隅で、
わたしは男に一枚のカードを渡す。

ボディ・レンタル

わたしの体は誰のものでもない。だったら、誰に貸し与えたっていいわけだ。

現役東大生のマヤは、顧客の要望に沿い体を貸す。
そこに意味や感情を見出さず、肉体と精神を切り離せるようになりたい。
私は何に向かってるんだろう。


タイトルと出だしの文章に期待大だったんだけど、残念な結果。
テーマの割にはグロテスクさが足りないのか、魂の叫びが乏しいのか・・・。
もっと深入りしてほしかったなー。
中途半端感が否めません。

癖があるので好き嫌いが分かれそう。
あ、でも野獣くんは結構好きでした。

★★☆☆☆



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19:29  |  さ行その他

2009.11.19 (Thu)

きょうのできごと 柴崎友香

ごく平凡な20代の男女5人のある一日を描いた5つの連作短編。

「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」
「ハニー・フラッシュ」
「オオワニカワアカガメ」
「十年後の動物園」
「途中で」

大学院に進学した正道の引っ越し祝いに集まった仲間たち。
おいしい料理とお酒、他愛ないおしゃべり。
何気ない普通の一日。

見事に何もドラマが起こらない。だらだら日常のたれ流し。
でもつまらなくはない。それがすごいですね。
面白いっていうのとは違う。
でもまた読みたくなっちゃう不思議な魅力。

ちょっと懐かしくて、あのときの友達は今何してるかなーなんて思い出してます。

★★★★☆



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19:00  |  柴崎友香

2009.11.18 (Wed)

ctの深い川の町 岡崎祥久

わたしは突然何もかもが嫌になり、急行電車で40分の故郷へと戻った。
故郷に帰ったからといって、そこには待っている家族も友達もいない。
持ち合わせてるのはただその市の地理だけだ。

引越し荷物が事故で燃えてしまい身軽になったわたしは、
寮完備のタクシー運転手になる。
貴族の召使い「風」のノーブル交通。
いろんな客人を乗せて、わたしはこの市を走る。


第139回 芥川賞候補作だったんですね。知りませんでした。
淡々としてて物語りに起伏がないんだけど、嫌な感じはしませんでした。
白いフリルのシャツと、青いビロード風の上着を着て、低速度で走行、
お客様のためにドアを開けてくれるタクシー。いいですねぇ。

五十円玉のような男、にわか発明家の勝俣が好きです。


何かが始まりそうで始まらない。
残念ながら印象に残る作品ではなかったけど、読後感は悪くなかったです。

★★★★☆



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20:49  |  あ行その他

2009.11.17 (Tue)

コンセント 田口ランディ

兄が死んだ。
2ヶ月前から行方不明になっていた兄は、腐乱死体となって発見された。
コンセントが繋がれたままの掃除機。
掃除をしようと思っていた兄は、どうして生きることをやめてしまったのだろう。

朝倉ユキはそれから兄の姿をよく見るようになる。
幽霊なんかよりもっと現実感のある兄。
兄は何も語らない。ただそこにいる。
私に何を伝えたかったんだろう。
これは幻聴や幻覚なのだろうか。私は狂ってしまったのだろうか。

ユキはかつての恩師であり恋人の国貞を訪れる。
10年ぶりに訪れた大学で、旧友の律子や山岸に出会い、
兄の死の謎と本当の自分を探す。

「一人の喪失は一つの世界の消滅なのだ」


ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまいました。
アンテナモザイクと続いて3冊目だけどこれが一番面白かったです。
序盤と中盤が特に良い。
久しぶりにページをめくる手が止まらず。

シャーマンやオカルトも興味そそられました。
独特な世界に引き込んでいく力がすごくて、読んだあとはしばし放心だけど。

あとがきにある、
一人の人間の死は、多くの謎を生む。
残された人間は、その宿題を一生かけて解いていかなければならない。
死とは、たぶん、人生における最大の謎である。


納得です。

★★★★★



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21:51  |  田口ランディ

2009.11.16 (Mon)

ソーダ水の殺人者 新井千裕

僕は愛嬌のある殺し屋だと思う。心臓を撃ち抜くときは、微笑を絶やさない。

その雨の日も僕は微笑みながら一人の女性を撃った。
もちろん仕事は完璧にこなした。
仕事を無事に終えた充足感で翌日のお昼過ぎにかかってきた電話で起こされた。
電話の主は子供。子供が殺しの依頼をしてきたのだ。
いたずら電話だと思ったけど、玄関脇には報酬の5000万円がしっかりと置かれている。
そしてその子供は不思議なことを言い出した。

依頼されたターゲットを見に行けというので渋々行ってみると、
そこには僕と同じ顔をした男性がいた。
子供曰く、彼は僕のコピーなのだそうだ。
信じがたかったが、調べてみたらほくろの位置も指紋までもが一緒だった。
しかもコピーは日本中に数人いるという。

僕は一人ずつコピーに会い、撃ち殺していくのだが・・・。


またまた新井さんです。
今まで読んできたものとは趣向が違って、でも面白かった。
殺し屋が自分のコピーを殺していくという設定。
最後には自分がオリジナルなのかコピーなのかわからなくなるという怖さも。
コピーの場合、心臓を破壊するとソーダ水になって消えてしまうっていうところも好き。

コピーの一人、お医者さんの奥さんがいい味出してます。

もしかしたら私も誰かのコピーだったりして。

★★★★☆



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17:48  |  新井千裕

2009.11.15 (Sun)

コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状 村山早紀

大事な探し物がある人だけが訪れることのできる不思議なコンビニ。
コンビニたそがれ堂の第二弾です。

●雪うさぎの旅
●人魚姫
●魔法の振り子
●エンディング~ねここや、ねここ

の4編を収録。

ベースは変わってないんだけど、前回に比べると大人向けな感じ。
それぞれ主人公の年齢や環境はまったく違うけど、大事な探し物を
たそがれ堂でしっかりと見つけることができます。
「魔法の振り子」が切ないです。

私だったら何を見つけることができるんだろうなーと考えるのも楽しい。

前回のようなほんわかした優しさのほうが好きだけど、
大人向けのファンタジーとして十分癒されると思います。

年末が近づいて慌しいときにふと立ち止まるきっかけをくれるような1冊です。

★★★★☆



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17:28  |  ま行その他

2009.11.14 (Sat)

結婚ぎらい 田辺聖子

倉田は別れた妻に、(ざま見さらせ)という気でいる。
結婚は「やさしいウソ」のつきあい―結婚してひと月で悟った真理だった。
三十半ばにして独り身に戻った倉田はミナミのバーで、
ルイ子とまゆみ、年下の女性二人から言い寄られ、
満更でもない様子だったが…(表題作)。男性が受け入れがたい
「きらい」な女性の振る舞いをユーモアたっぷりに描いた連作小説集。

(「BOOK」データベースより)


・オカルトぎらい
・結婚ぎらい
・人妻ぎらい
・家族ぎらい
・処女ぎらい
・魚ぎらい
・サムライぎらい
の7編。

男目線の結婚にまつわる7つの物語。
いやー面白かった!皮肉さがちょうどいい感じで、思わず笑ってしまいました。
単行本が出たのが1989年なので意外に古いんだけど、
全然古さがなくて、今の時代にも合っています。
(特にサムライぎらい)

男性が読んだら共感できすぎて、未婚の人は結婚するのが嫌になりそう。
女性が読むと身に覚えがあることが多すぎて、冷や汗かくかも?
旦那さんに優しくしなきゃなー。

「結婚ぎらい」の倉田の妻のように、こんだけ言いたいこと言ってりゃ
ストレスたまらんだろー。

オススメです。

★★★★★



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08:06  |  田辺聖子

2009.11.13 (Fri)

恋するスターダスト 新井千裕

翔は高校1年の時から不登校になり、引きこもるようになった。
自分の殻に閉じこもるのは想像力の翼を持っているせいだ。
そんな翔の唯一の友達、それが星子。
会ったこともない少女とのメールのやり取りが、翔と世界を繋ぐただ一つのパイプだった。

幼い頃に両親を亡くした翔は、祖母との二人暮し。
でもその祖母も翔の引きこもりに悩み、新興宗教「逆上がり教」に入り、
逆上がりが原因で死んでしまう。
ずっと引きこもっていたかったけど、お金もないし仕事もない。
翔は教団の幹部、恵理にスカウトされて、日本中の鉄棒を調査する「鉄棒調査員」となる。
翔の担当する地域の中に、星子の住んでいる村があった。
メールのやり取りしかしていない二人は会うことが出来るのか。
その村おこしのための「鉄棒公園」は無事完成できるのか。


引きこもりだった翔が鉄棒調査を通じて人との交流を持ち、星子に会えることを
心のよりどころにして成長していく物語。
新井さんの世界観はそのままに、でも切なくて、最後にじんわりとくるお話でした。
星子の送る詩がいいんだよね。
恵理や村長のキャラもインパクトも物語のスパイスになっていて良かったです。

星を見たくなります。
プラネタリウムもいいけどやっぱり本物が一番!
寒さを我慢してたまには天体観測してみるのもいいかもしれません。

★★★★★



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23:48  |  新井千裕

2009.11.12 (Thu)

モザイク 田口ランディ

「移送屋」それが佐藤ミミの仕事。
顧客の要望に沿って、問題行動のある人間を目的地まで運ぶこと。
目的地の多くは精神病院。ミミは元々精神科の看護婦だった。

ミミが移送屋をはじめて3年、移送リストにあったのは14歳の少年、正也。
両親はいつか息子が人を殺してしまうのではないか、と危惧している。
そしてミミは正也の移送を引き受けた。

正也はミミを信頼しているようだ。説得は意外にアッサリと成功した。
しかし、正也は「渋谷の底が抜ける」という謎の一言を残して失踪してしまう。
正也を探しにミミは渋谷を訪れ、そこで「救世主救済委員会」に出会う。
ミミは無事に正也を見つけることができるのか。


前回読んだアンテナ・今回の「モザイク」、あとは「コンセント」と三部作らしいのですが、
どれから読んでいいのか分からずにこの順番に。
あ、「コンセント」が最初だったみたいですね。

「アンテナ」を読んだときにも感じた説明のつかないゾワゾワした感じが
今回も読んでるあいだずーっと続いていました。
「異常者」として括られる人たち。携帯電話、電磁波、人間のOS。
人は何に対しても無関心になり、無関心の状態が「普通」になっていく。

街歩いてる人が全員携帯をいじって、その一瞬だけ全員が立ち止まるシーンが
なんとも印象的。静かな不気味さ。こわい。

ちょっと分かりづらいところもあったけど、私は結構好きです。

★★★★☆



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19:23  |  田口ランディ

2009.11.11 (Wed)

島の夜 木村紅美

18歳の春、波子は初めての一人旅をした。
行き先は沖縄の離島のひとつであるT島。そこには父がいた。

物心ついたときから母から発せられる父の悪口を聞いて育った。
女たらし。
そんな父がやっているのが民宿「ヤポネシア・ハウス」。
そこには単独旅行者たちが集う。
性別も年齢も経歴もバラバラの彼ら(彼女ら)はとっても個性的だ。
そこで波子はホモのトシミさんや、父を追いかけてきた小百合さんたちと出会う。

どうして父は私たちを捨てて出て行ってしまったのか。
そして年齢=彼氏いない歴の私は新しい恋を始めることができるのか。


風化する女以来2冊目の木村紅美さん。
今回は18歳の波子の揺れる気持ちを描いた作品です。
南の島の美しい風景、美味しい空気と料理が一番の魅力。
残念ながら波子はあんまり好きになれなかったな・・・。
波子よりもトシミさんや父親のほうが魅力的にうつりました。
もうちょっとそれぞれの人物が深追いされていたほうが面白かったかも。

結局人間って孤独な生きもの。
だから誰かと寄り添っていたいんですよね。

★★★☆☆



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18:07  |  木村紅美

2009.11.10 (Tue)

天国の水族館 新井千裕

南さんは父の愛人だった。
父が死んだあと、お線香をあげに来た南さんと初めて会ってから、
もう7~8年の付き合いになる。妻との結婚生活より長い。
僕たちは姉と弟のような不思議な関係だった。

そんな南さんに魚料理を教えてほしいとお願いする。
なぜなら、妻が家出をしてしまったから。
僕が手塩にかけて育てていたエンゼルフィッシュ、「サチコ」と「ショウコ」の
天ぷらをその日の夕食に出し、マンションから出て行ってしまった。
僕は肉料理が大好きで、結婚してからずっと妻には肉料理を出すように
言っていて、妻がその約束を破ることはなかったのに。
妻は「あなたは何も分かってない」と言っていたけど、家出の原因は魚料理だけ
だったのだろうか。それとも僕がまだ妻のことを何も理解してないということなのか。


僕と南さんの関係が奇妙なんだけどちょっとうらやましかった。
肉親じゃないのに本能的につながってる感じがして。
妻の家出後に発覚するショッキングな出来事も、どこかコミカルで面白い。
新井さんの描く男女関係ってどこかシュールさがあって好きです。
すっかりハマってます。

★★★★★



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21:36  |  新井千裕

2009.11.09 (Mon)

フルタイムライフ 柴崎友香

大学卒業2週間前になってやっと就職が決まった。
美大を出たけど何をやっていいのか分からないまま、春子は新人OLになった。
入った会社はなんとも「昭和的」。コピーからお茶くみまで何でもやる。
こんなにたくさんのおじさんをいっぺんに見るのは初めてだ。

慣れてくると仕事はラクだった。
忙しい時期は必死にやらないと間に合わないけど、暇なときはゆっくりおやつを
食べる時間もあってのんびりしている。
先輩にもかわいがってもらって、仕事もやっとこなせるようになってきた。

でも着々と時間は進んでいる。
周りの環境も変わってきて、気になる正吉との関係も…。


新人OL春子の10ヶ月を描いた作品。
私は制服着てお茶くみ、とか上司がおじさんばっかり、って環境に今まで身を置いた
ことがないんだけど、ずっと事務職だったのでイメージがわきやすかった。
シュレッダー黙々とやるのとか好きだなー。袋変えるのは嫌だけど。
電話出るのって最初は緊張するんだよね、なんで組織改変ばっかりやるんだろ、
なんて共感できる部分が多かったです。

春子の友達は服飾やデザイン関係で、事務職のOLがいない。
だからこそ新鮮。

悩みながらも、春子のOL生活はまだまだ続いていくのでしょう。


★★★★☆



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17:50  |  柴崎友香

2009.11.08 (Sun)

100万分の1の結婚 新井千裕

もし僕と彼女が結婚すれば、それは十万分の一の結婚になる。

コスモス結婚相談所に転職した僕は、コンピュータ相性診断で
10万分の1の確率でしか出会うことの出来ない女性と出会った。
ただそこには問題が。それは僕も彼女も全く結婚する気がないってことだ。

僕には難病の妹が一人いて、僕は妹のためならなんだってできる。
その妹がコスモスの相性診断を受けたいというので、所長に頼んで
お願いしてみた。するとそこに現れたのは見たこともない光るコスモス。
なんとそれは100万分の1の相性をあらわす結果だった。


先日読んだ図書館の女王を捜してが面白かったので
早速新井千裕さん2冊目です。
今回の舞台は結婚相談所。結婚相談所に興味津々。
相性診断受けてみたいですねー。10万分の1なんて言われたらそれだけで
好きになってしまいそうです・・・。

物語は難病の妹と家政婦の柳さん、無表情の所長、ナツメヒカル、と
個性的な面々が盛り上げてくれます。
僕と妹の不思議なほどの仲の良さも、え?近親相姦?って感じなのに不快感もなく。

所長と僕の関係も余韻を残す雰囲気で良かったです。
それにしても読みやすいなー。

★★★★★



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23:50  |  新井千裕

2009.11.07 (Sat)

香港の甘い豆腐 大島真寿美

17歳の夏のある朝、銃口を突きつけられるようにパスポートと
エアチケットを握らされ、私は香港へ連れていかれた。

私には生まれたときから父親がいない。
人付き合いが下手なのも、自分に自信がないのも、何もかもが
父親がいないせいだとその頃は思っていた。

初めて降り立った香港は、人が多くてごちゃごちゃしてて、
新しいものと古いものが交じり合った不思議な街だった。
そして私はそこで父親なる人と会うことになる。
17歳、彩美のひと夏の冒険。


不登校気味の彩美が、今まで存在すら知らなかった父親に会いに
香港に行くことによって成長する物語。
父親に会うといっても、感動のご対面!って感じじゃなくて
「父親」としてというより「ロイ」という一人の人間として会うところが良かった。
香港の街の雰囲気も、ぶっきらぼうだけど優しい感じも〇。

一人だけど一人じゃない。
母親や祖母、ロイやマリイたちとの距離感も押し付けがましくなくて心地いい。

なんとなく読んだあと元気になれる、ガッツをもらえたような感じがします。

香港行きたいなー。

★★★★★



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21:36  |  大島真寿美

2009.11.06 (Fri)

猫泥棒と木曜日のキッチン 橋本紡

お母さんが家出した。書き置きなし。
突然帰ってこなくなった。ぐれた娘が帰ってこないのは分かるけど、
普通母親が家出するか?

でも私は全く焦ってない。だって元々家事は私がやってきていたし、
当座のお金だってちゃんとある。ただ弟のコウちゃんだけが心配。
私とコウちゃんは異父姉弟だ。私の一人目のお父さんは病気で死んでしまい、
二人目のお父さんとお母さんは離婚してしまった。
で、私たちはお母さんにまで捨てられてしまったみたい。

車通りの多いその交差点で私はあるものを見つけた。
猫の死体。車に轢かれて無残な姿。
私はその猫を家に連れて帰って庭に埋めてあげた。
そのときに出会ったのが健一君だ。
コウちゃんも健一君によく懐き、私たち三人はまるで家族のよう。
ニセモノの家族だけど、私は三人で過ごす時間が大好き。


高校生のみずきには不憫すぎるトラブルの数々。
自分たちを捨ててしまった親、次々に発見される猫の死体。
でもみずきは果敢に挑んでいく。逃げたりしない。
みずきのおかれた境遇だけ見るととっても悲惨な物語のようだけど、
そこには力があって、生きていく光がある。
読み終わったあと、前向きな気分になっていました。
みずきに力をもらったような。

大人になるって楽しいことばっかりじゃないけど、
辛いこと、つまんないことばっかりじゃない。
ぜひ中高生に読んでほしい1冊です。

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21:20  |  橋本紡

2009.11.05 (Thu)

星のしるし 柴崎友香

正月に祖父が死んだ。
といっても、年に1回会うか会わないかでそんなに付き合いがなかったので、
正直実感がわかない。

果絵は営業事務をしている普通のOL。
恋人もいるし、仕事はそれは嫌なこともあるけど辞めたいほどではない。
このままでいいのかな、という漠然とした不安はあるけど、
さし当たって困るような悩み事はない。
悩みがないというのが悩み?

友達の皆子や会社の先輩は占いにハマっている。
会社の先輩に勧められてカウンセリングを受けに行った果絵は、
その後すっかり身体が軽くなってビックリするが、1回1万円以上も払って
また行こうとまでは今のところ思っていない。
信じてないわけじゃないけど、頼るまではいかない。


20代後半の普通のOL果絵とその恋人・友達・家族を描いた作品。
悩みがないのが悩みなんて、幸せそうに見えるけど、
この漠然とした不安みたいなのがすごく共感できた。
なんとなくこのままでいいのかな、って思う瞬間って結構あります。

占いに対する女子の考え方も面白かった。
私は言われると悪いことでも信じてしまうほうなので、悩んでるときのほうが
逆に占いページとかも見ないかも。怖いから。

カツオ好きだなー。得体の知れない男の子。
最後いなくなっちゃったけど、またフラリと戻ってきてそう。

★★★★★



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16:19  |  柴崎友香

2009.11.04 (Wed)

蟋蟀 栗田有起

「サラブレッド」
2年前に占いの部屋を開いた私は、占いができるわけじゃない。
ただ、見えるのだ。手を握るとその人の未来が。
生きることは未来の記憶をたどること。
そんな私が恋をした。うっかり恋人の手を握ってしまい、
彼の未来に自分がいないことを知ってしまう。

「あほろーとる」
僕が彼女に出会ったのは、僕が助教授になったばかりだった。
急に取材やテレビ出演が増えた僕に、大学が秘書をつけてくれることになった。
秘書として派遣されてきたのが彼女だ。そして恋に落ちてしまった。

「鮫島夫人」
彼とは25歳のときに結婚し、3年後に離婚した。
大学で同じクラスだった私たちは、その頃からとっても仲が良かった。
でも私たちの結婚生活はニセモノ。彼はゲイだったから。

「猫語教室」
夫の栄転が決まった。異例の大抜擢だった。
サラリーマンの妻として、引越しの準備やら挨拶まわりやらを着実にこなす。
新しい赴任先に早く馴染まなければと参加したサークルに「猫語教室」があった。

「蛇口」
女癖の悪いパパにまた新しい女ができた。
写真を見てビックリ、その女は私の元親友のチカだった。

「アリクイ」
幼なじみの杏子が出産のために実家に帰ってくるという。
母親は狂喜乱舞だ。自分の娘でもないくせに、異常な喜びようだ。
双子のように仲が良かった僕と杏子。杏子はもうすぐ母になる。

「さるのこしかけ」
広和さんと出会ったのは今から1年前。仕事で2人でいる時間が増え、
自然に交際が始まった。彼といるのは居心地がよく、やがて結婚を考えるように。
しかし彼には既に婚約者がいた。

「いのしし年」
就職も恋愛もうまくいかないのはこの顔のせいだ。
絶望した朱美は大量の睡眠薬を飲んで病院へ運ばれた。
せっせと世話をしてくれる兄もまた醜い顔だった。

「蟋蟀」
やられた。今日子から妊娠を告げられたとき、おれはそう思った。
おれは結婚するつもりはない。複数の女がいるし、それでもいいと言ったのは今日子だ。
こんなときおれはタマコに電話する。タマコの腰には2匹の蟋蟀の刺青がある。

「ユニコーン」
私の中には馬がいる。それに気づいたのは13歳のときだった。
それから注意深く見てみると、人の中には必ず何かがいた。
動物であったり植物であったり様々だったけど。
私の中の馬は時折癇癪を起こす。でもあの時見たのはいつもの馬ではなかった。


短編集です。
「鮫島夫人」「アリクイ」「蟋蟀」が好き。
不思議な世界に連れて行ってくれたと思ったら、意外にブツリと終わってしまう。
突然手を離されてしまったみたいで、逆に心に残りました。

ちょっと不思議な感じ。この「ちょっと」加減が好きです。
長編が読みたいー。

★★★★☆



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06:57  |  栗田有起

2009.11.03 (Tue)

まずいスープ 戌井昭人

料理上手なはずの父親がその日作ったスープは、とてつもなくまずかった。

浅草と上野の間くらいにたつ古い雑居ビル。
祖父が建てたそのビルで、おれは父・母・いとこのマーと暮らしている。
浅草で団子屋のアルバイトをして、金がたまると海外に行く生活。

父がそのまずいスープを作った日から、家に帰ってこなくなってしまった。
幼いときにも父が2年も家にいなかったこともあったし、しょっちゅう仕事を
変えてもいるので最初は心配していなかったおれも、
母が酒におぼれるようになっていくのを見ているのも辛くなり、探し始める。


自由奔放な家族とその仲間たち。
父親の失踪も、母親のアル中も、拳銃や大麻も出てくるのになんていうゆるさ。
父と息子の愛情物語でもないし、かといって人情物語って感じでもない。
読みやすくてスーッと入っていけるけど、後にはあんまり残らないような気もします。
決してつまらなくはないんだけど。面白いんだけど。でも・・・。

他に
「どんぶり」「鮒のためいき」を収録。
表題作より「鮒のためいき」のほうが好きかな。
短編向きな感じがします。

★★★☆☆



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18:59  |  あ行その他

2009.11.02 (Mon)

楽園に間借り 黒澤珠々

俺は吉井百輔、27歳。
頭痛持ちだが体はいたって健康で、マイカー、マイブームは特になし。
無能無資格無宗教で、なにより完全無欠の無職である。

人並みの収入だったり、人生設計には何の興味もない。
そんな俺は女に食わせてもらっている。つまりヒモだ。
その日の飯と寝床があれば、それで十分。
そんなダメな俺を養ってくれてるのは看護師の梨花。
俺は梨花が必死に働いた金で生活している。

でも俺はちゃんと梨花を愛している。
無心に金をせびったり、高価なものを買ってもらったりはしない。
ま、だからといって人に胸張れるようなことじゃないけど。


ヒモ男の青春グラフィティ。
ヒモなんて最低だ、ともちろん私も思うんだけど、百輔はヒモなりに(?)
筋が通っていて、バカだけど憎めない奴です。
全体的に軽めであっけらかんとしている。読みやすい。
個人的には百輔のお姉ちゃんの婚約者がいい味出してると思います。
ヒモ男たちの会合もアホさ満載で面白かった。

でも自分の周りにはいらないかな(苦笑)

★★★★☆



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18:36  |  か行その他

2009.11.01 (Sun)

男は敵、女はもっと敵 山本幸久

高坂藍子は36歳。
容姿端麗な藍子は、フリーで宣伝マン(ウーマン?)をしている。
半年前に離婚したばかりの、今は独身だ。

数年にわたって不倫の関係だった西村へのあてつけでした結婚。
何においても西村よりも劣る男を選んだのは完全な嫌がらせ。
でも結婚しても関係は切れずに、結局離婚してしまった。

いざ離婚してしまうと、西村への情熱も驚くほど冷めてしまい、
西村ともお別れ。今は本当に独り身。

そんな藍子と藍子をめぐる人々を描いた連作短編。
「敵の女」
「Aクラスの女」
「本気の女」
「都合のいい女」
「昔の女」
「不敵の女」の全6編。

いかにも山本さんっぽい。
読みやすくて、ちょっと笑えて、女のほうが僅かに強い。
一人でも生きていけそうな藍子と、女々しい西村が対照的でした。

ただ、タイトルですごく期待しすぎちゃってたのか、面白いのは面白いんだけど、
もうちょっとパンチが欲しかったかな、って感じです。

★★★☆☆



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18:18  |  山本幸久
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