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2009.04.30 (Thu)

蛇を踏む 川上弘美

ヒワ子は藪の中で蛇を踏んでしまった。
蛇は女となり、ヒワ子のお母さんと名乗り、家にいついてしまう。
食事の支度をし、一緒にご飯を食べ、夜になると蛇に戻り眠る。
だんだんと蛇がいる生活に慣れてしまい、でもヒワ子は蛇の世界へ
行く決心はまだつかない。

おーこれ芥川賞受賞作品だったんだ。
他に、「消える」と「惜夜記」も収録。

3作とも、寓話というのか、とにかく不思議な話。
川上弘美の違う一面を見た感じがした。
不気味で気持ち悪いんだけど、淡々とした語り口なので、
どんどん読んでしまう。

奇妙さが際立っているが、やっぱり川上弘美らしい。

★★★★☆


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23:00  |  川上弘美

2009.04.29 (Wed)

モーニング 小路幸也

大事な仲間である真吾が交通事故で死んだ。
20数年ぶりに集まった、あのときのかけがえのない友達。
19歳から22歳まで、僕たち5人はいつも一緒にいた。


真吾の葬儀の帰り道、現在俳優をしている淳平が突然自殺すると言い出した。
驚いた残りの3人は、何とかして淳平の自殺を止めようとする。
帰りの飛行機をキャンセルし、1台の車でそれぞれの住む街へと戻る。
その間に淳平の自殺の理由を「思い出せ」ば、自殺はしないというのだ。

長い長いドライブで、淳平の自殺を止められるか。
「思い出せる」のか。

大学時代を共同生活で過ごした5人の仲間。
そして淳平も他のみんなも大事に思っていた茜の存在。
20年経ってから知る真実。

設定うまいな!
自殺の原因を知りたくて、過去を振り返る。
一緒にドライブしている気分になりながら、時々衝撃を受けながら、
自分の学生時代を思い出したりして面白かった。
最後がえーー!って感じの展開だったんだけど、まぁそれもよしとして。

いつも小路さんの本を読んでいて思うんだけど、きっと小路さんって
優しい人なんだろうなー。読み終わるといつも優しい気持ちになれます。

タイトルのモーニングだけど、MorningじゃなくてMourningだったんだ。
粋っす。

★★★★☆



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23:00  |  小路幸也

2009.04.28 (Tue)

雪の華 伊藤たかみ

優にはその人の「形」が見える。「共感覚」だ。

久しぶりに友人の霧島と再会した優は、その隣にいる七海に
もうこの世にいないはずの京子と同じ「形」を見た。
京子が交通事故でこの世を去ろうとしていたそのとき、
最後に電話をかけた相手がメル友の七海だったのだ。

ただの交通事故だったのか、それとも自殺だったのか。
謎の多い京子の死の真相を知るべく、優は京子の過去を調べ始める。
京子が最後に伝えたかったこと、それは何だったんだろう。


今まで読んだ伊藤たかみの作風とはだいぶ違う。
ミステリー?なのかな。
「共感覚」を知らなかったので、始めはなかなか入り込めなかったんだけど、
京子にも共感覚が備わっていたことが分かったあたりからハマった。
優のそれより、京子のほうが切ない。
人を愛することがうまくできないから、自分を愛してくれる人を探す。
京子は愛されたくて愛されたくてしょうがなかったんだな。

優と七海の関係、ラストがちょっと予想ついちゃって残念だったかも。

★★★★☆




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23:00  |  伊藤たかみ

2009.04.27 (Mon)

波打ち際の蛍 島本理生

麻由は、心に傷を負っている。
かつての恋人から暴力を受けていて、麻由は心身共に壊れてしまった。
恋人から逃げて、仕事も辞めて、大量の薬を飲んで…。

蛍との出会いは、通っているカウンセリング。
エレベーター前で具合の悪くなった蛍を麻由が介抱したのだ。
その後再会した二人は惹かれあっていくが、
男性恐怖症になってしまった麻由は、蛍が好きだけど
なかなか馴染めない。
蛍はそのことを分かっていて、もちろん責めたりしないんだけど、
麻由はそんな自分が嫌で、蛍に申し訳なくて、自分から離れていってしまう。


苦しい。自分に降りかかる全ての出来事は自業自得だと思っている麻由。
触れるだけで崩れてしまいそうな脆さの描き方がすごくうまい。
じれったいところもあるんだけど、一緒にドキドキしたり苦しくなったり
しながら読みました。
恋愛小説なんだけど、メンタル面がすごく目立ってる。

麻由も、蛍も、一歩ずつ進んでいけばいいんだ!
ラストの手紙良かった。

★★★★☆



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23:00  |  島本理生

2009.04.26 (Sun)

ひなた 吉田修一

新堂レイとその彼である大路尚純。
尚純の兄浩一と、奥さんの桂子。
4人の視点で描かれる、春夏秋冬の物語。

一見幸せそうに見える4人が、それぞれいろんな思いを抱えている。
漠然とした不安だったり、自分の気持ちを偽っていたり。
出生の秘密や、叶わぬ想いなんかもあるんだけど、
そこは意外にサラっと。

ほんとに普通の日常生活で、周りから見れば幸せに見えても、
人は誰しもただ幸せってわけじゃないんだよなって
当たり前のことを思った。

印象が強く残る話ではないけど、なのにどこか落ち着く。
自分について色々考えちゃいました。

★★★★☆



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23:00  |  吉田修一

2009.04.25 (Sat)

トイレのポツポツ 原宏一

久しぶりの原宏一です。新作を楽しみにしていました!

舞台は食品メーカーの鴨之木製麺工業。
ある日、営業部に所属している派遣社員の白石加奈子のもとに、
激怒する田布勢部長が乗り込んできた。

「何だあのトイレのポツポツは!」

男子トイレの使い方がなってないというのだ。
そのことを社員に知らせるべく怒鳴り込んできた田布勢部長だったが、
営業部員はみんな出払っていたため、加奈子に社内メールで
注意を促すように指示をした。

それがセクハラ問題へと発展し・・・


それぞれ主人公が異なる連作短編集。
ちょっとありえない設定とか、痛快さ皮肉さみたいな今までの作風とは
一味違って、どちらかというと王道路線。
次々に明らかになる鴨之木製麺の実態を、ハラハラしながら、
時にムカついたり、むなしい気持ちになったりしながら、
猛スピードで読んでしまいました。
(残りページが少なくなってくると寂しい)

確かにトイレの使い方が汚い会社ってダメだと思う。女子も然り。
(結構女子の方が酷かったりするんだけどね・・・)

下手なビジネス書より全然いい!
世のサラリーマン・OLは読むべき!
ムカついて終わる章ももちろんあるんだけど、最後には活力が湧いてくるよう。
オススメです。

★★★★★



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23:00  |  原宏一

2009.04.24 (Fri)

一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する 鹿島田真希

タイトルに惹かれて借りてみました。

5つの短編。

●天・地・チョコレート
●聖メリーゴーラウンド
●この世の果てでのキャンプ
●エデンの娼婦
●一人の哀しみは世界の終わりに匹敵する

あー説明するのがほんとに難しい本です。
宗教的、なんだけどイカれてる部分もあり。
描き方が独特なので、なかなか理解できない・・・けど、
また読みたいな、と思える1冊。
好き嫌いが分かれそうだなー。

キリスト教とか、聖書とか、宗教とかの知識があれば
もっと面白いのかもしれない。
私はあいにく知識ゼロなので・・・。
分からないのになんだか惹きつけられる。不思議。

★★★★☆



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23:00  |  か行その他

2009.04.23 (Thu)

ダーティ・ワーク 絲山秋子

連作短編集。

●worried about you
●sympathy for the devil
●moonlight mile
●before they make me run
●miss you
●back to zero
●beast of burden

物語の中心は、スタジオミュージシャンをしているギタリストの熊井。
男っぽい性格の彼女は、ある一人の男がいつも心の中にいる。
一番初めにバンドを組んだベーシストのTT。

途中から、ちらほらと人物の関わり合いが見えてきて、
だんだんと面白くなってきた感じ。

●moonlight mileが一番良かったな。
なんとなく「沖で待つ」の私と太っちゃんのような関係に思えた。

中性的な女性描くのうまいな。
洋楽に詳しければ、もっとおもしろかったかも。

★★★★☆



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23:00  |  絲山秋子

2009.04.22 (Wed)

金色の野辺に唄う あさのあつこ

今日も初読み作家さんです。

一世紀に近い人生を生きた老女。
彼女の最期を軸に描かれる連作短編。

静かに息をひきとる老女からスタートして、
物語は、ひ孫・孫嫁・娘・花屋の店員、それぞれが主人公となり進んでいく。
それぞれ見ているもの、感じているものは違うんだけど、
そこには「生きる」というテーマがある。

すごく読みやすい。で、なんというか、キレイ。美しい。
情景が浮かびやすくて、色が印象的。
柿とか、竜胆とか、金色の稲穂とか。

もう充分。って満足して死ねたら、
残された者に、何かを感じてもらえたら、
それが一番嬉しいだろうな。

なんだか心が洗われました。

★★★★★



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23:00  |  あさのあつこ

2009.04.21 (Tue)

鬼の跫音 道尾秀介

道尾秀介初読みです。

●鈴虫
●ケモノ
●よいぎつね
●箱詰めの文字
●冬の鬼
●悪意の顔

背筋がスーッと寒くなる感じで、怖かった~。
薄ら寒いっていうのかな。
人間の狂気とか、歪みみたいなのがすごくうまく描かれていると思う。

この中では特によいぎつねと冬の鬼が好きでした。

長編読んでみたい。

★★★★★



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23:00  |  ま行その他

2009.04.20 (Mon)

レンタルチルドレン 山田悠介

泰史と冬美は、大事な一人息子の優を病気で亡くしてしまった。
幸せでいっぱいだった冬美も、優を亡くしてからは、今までと別人のように
塞ぎこんでしまっている。

泰史の元に、兄が気になる話を持ってきた。
P・Iという会社が子供のレンタルをしているというのだ。
半信半疑でそのP・Iに行った泰史と冬美は、そこで優そっくりの子供と出会う。
レンタル料は2週間で50万円。
気に入れば購入も可能で、購入額は1000万。

早速優を連れて帰った二人は、あまりの嬉しさにレンタル翌日に早速購入する。
優にそっくりのその子供は、もちろん優と名付けられ大切にされるが、
しばらくするとその体に異変が起きてきた。


会社の昼休みに、お弁当を食べながら読んでいたんだけど、
気持ち悪くなってしまった・・・。優が朽ち果てていく様子が怖い!!
うーん、発想は面白いと思うんだけど、泰史の身勝手さに感情移入できず。
あれだけ気に入って購入したのに、気持ち悪くなってきたから返品なんて。
しかもその後クローンかもしれないと思うと途端に後悔。
どうなんでしょ。

まさかの終わり方で、え?え?どういうこと?と納得できず。
残念!

★☆☆☆☆



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23:00  |  山田悠介

2009.04.19 (Sun)

容疑者Xの献身 東野圭吾

高校で数学教師をしている石神は、隣に住む靖子の勤める弁当屋に
毎朝遠回りをして足しげく通っている。彼女に会うために。

ある日石神は、隣の部屋から靖子母娘と何者かが争っている音を聞き、
靖子の部屋を訪ねる。そこで靖子の元夫富樫を、靖子母娘が殺害して
しまったことを知り、二人を助けるべく、様々なトリックを考える。

警視庁の草薙刑事と、その友人である湯川学。
石神は、湯川の大学時代の友人でもあった。
天才と呼ばれた男との久しぶりの再会に湯川は喜ぶが、
富樫殺害事件を知り、結果的に石神のトリックに挑むことになってしまう。


だいぶ遅ればせながらの「容疑者Xの献身」です。


切ない。切な過ぎる・・・。
ここまで誰かを想うことができるなんて。
ほんと「献身」ですよ。

トリックが、最後まで全然分からなかった(のは私だけ?)のも、
読むスピードに拍車をかけた要因。
おまけに、舞台が家の近所だったこともあって、冒頭からのめり込みました。

石神にしろ、工藤にしろ、靖子にはもったいない!!

最後まで石神の気持ちを尊重してあげたいような、そうでないような・・・。
とにかく悲しい。

★★★★★



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23:00  |  東野圭吾

2009.04.18 (Sat)

乱暴と待機 本谷有希子

お兄ちゃんは私に指一本触れません。
二段ベッドの上と下で、私とお兄ちゃんはいつも別々に眠ります。
私達は本当にいろんなことに気づかないふりをしなければいけません。


保健所で犬の殺処分の仕事をしている英則と、
英則を「お兄ちゃん」と呼んで一緒に暮らしている奈々瀬。
二人は兄妹じゃない。幼馴染みたいなものだ。

復讐されることをひたすら待つ奈々瀬。
復讐する方法を毎日考え続ける英則。
でもそれって何に対する復讐なんだっけ・・・。

二段ベッドの上で英則はある日天井の板が少しズレていることに気づき、
そこに身を滑らせ、天井裏から奈々瀬を覗き見し始める。

不可思議な関係の奈々瀬と英則に興味を抱く、英則の同僚の番上。
番上の彼女あずさは、かつて奈々瀬とクラスメイトである。
まともな(?)第三者が入ってくることで、奈々瀬と英則の関係は変化する。


いやー、すごい。
狂ってる。
復讐することとされることでしか、二人一緒にいられる方法はないと思ってる。

「永遠の愛は疑ってしまうけど、永遠の憎しみなら信じられる」

だって、復讐する元々の要因を二人とも分かってないんだもん。
ありえない。分からない。理解できない。
なのに、こんなに面白いなんて。神だな。

★★★★★



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23:00  |  本谷有希子

2009.04.17 (Fri)

グ、ア、ム 本谷有希子

曇天の北陸。
ワガママな姉と、堅実な妹、そんな姉妹に気を遣う母と、
ウサギをこよなく愛する父。4人家族。

大学進学とともに上京した姉は、東京でワーキングプア。
堅実な妹は高校卒業後信用金庫にお勤め。
正反対な姉妹と母、3人でグアムに2泊3日の旅行に出かける。

初めての海外旅行とあって緊張しっぱなしの3人だが、
グアムについたら台風直撃、母も妹も生理で海に入れないし、
一人だけ自腹きってない姉は居心地が悪い。
2泊3日、ちゃんと過ごせるのか?


姉妹といっても必ずしも仲が良いとは限らない。
ロストジェネレーションだから何もかもうまくいかない、と決め込んでる姉と
堅実第一、実家にお金を送り続ける妹。合うわけないか・・・。
北陸の方言で繰り広げられる母娘3人の口げんかもさることながら、
ほとんど登場しない父親のインパクトが大きい。
飼っているウサギ、「おもち」。

どこにでもいそうな一般家庭。
なのに面白い!

★★★★★



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23:00  |  本谷有希子

2009.04.16 (Thu)

院長の恋 佐藤愛子

精神病院の院長である浩一郎がある日突然恋に落ちた。
52歳とは思えぬ元気の良さで、いつもダジャレばかりを言う浩一郎の
秘書をつとめる朝子は、院長の変化を目の当たりにする。

浩一郎の相手は、病院に出入りする製薬会社のMR、黒田マキ。
大して愛想も良くない彼女だが、見る人が見れば「男好き」するタイプみたい。
地位も名誉もある浩一郎が、そんな彼女に溺れていく。
どう見てもあしらわれているようにしか見えないのに・・・。


他、「離れの人」「地蔵の眉毛」「ケヤグの秋」「沢村校長の晩年」を収録。

佐藤愛子さんという名前しか存じ上げていなかったんだけど、
85歳という年齢にビックリ!!
物語に出てくる男が、みんなダメダメで、なのに愛らしく感じる。
いくつになっても男は男だし、恋は恋なんだなー。
人間らしさがすごく出ていて面白かった。

★★★★☆



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23:00  |  さ行その他

2009.04.15 (Wed)

シルエット 島本理生

恋は雨のようだ。
気がついた時にはもう始まっている。終わりはハッキリとしているのに。

冠くんは霧雨のような人。
父親に刺されてから体も心も不自由になってしまった母との二人暮らし。
女性の体に触れることができない彼。
私は女性、ということに罪悪感を感じる。

二人は話し合いの末別れ、自暴自棄になった私は、
藤野というだらしない男とだらしない付き合いをし、その後、
せっちゃんという新しい恋人ができる。

せっちゃんのことは大好きだ。
幸せを感じる。
でも、心にいつまでも冠くんが残ったままだった。


静寂。静かな印象が残る物語。
恋愛を「雨」に例えるところ、良かったな。
ザーザー降りじゃなくて、いつの間にかしっとりと濡れているような雨。
相手が自分の中にどんどん染み込んでくる感じ。うまい。

高校生っていう設定がちょっとビックリだけど。
大人すぎるっしょー。

★★★★☆



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23:00  |  島本理生

2009.04.14 (Tue)

少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭一樹

いんらんな母親から生まれた少女はとても美しかった。
名前は七竈。

いんらんな母親は25歳のある時から、立て続けに7人の男と関係する。
そして身ごもった娘は、母親とはあまり似ていない、美少女へと成長する。

七竈は美しさを忌み嫌う。
幼馴染の雪風といつも一緒にいて、友達もあまりいない。
雪風もまた美しい少年だった。七竈に似て・・・。

母は旅人であり、七竈を置いてふらりとどこかへ行ってしまう。
残された七竈は、祖父と二人、母の思い出を感じながら暮らしていく。


立て続けに7人の男と関係してしまうようないんらんな母親。
なのに、この小説にはなぜか正統な美しさを感じる。
「淫乱」を「いんらん」と書いたり、「かんばせ」って言葉も良かったな。
七竈や雪風などの名前も美しい。
独特な雰囲気で、でもどっぷりとその世界に浸かれた。

★★★★★



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23:52  |  桜庭一樹

2009.04.13 (Mon)

鼓笛隊の襲来 三崎亜紀

9つの短編。

●鼓笛隊の襲来

赤道線上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。
未曾有の規模の鼓笛隊ということもあって、日本全体が厳戒態勢。
上陸に伴い避難勧告が出され、町はもぬけの殻。
でも主人公一家は義母を迎えて家でやり過ごすことにする。

●彼女の痕跡展

ある朝私が感じた圧倒的な喪失感。
それが誰だかわからないんだけど、恋人を失ったようなのだ。
偶然見つけた「彼女の痕跡展」という展示にフラフラと入っていった私は、
そこで不思議なものを目にする。

我々が過去を語る上で拠り所とする、自らの「記憶」とは、果たして本当に確かな
「過去の蓄積」なのだろうか。


●覆面社員

同僚の由香里が覆面を被って出社した。
労働者の精神衛生面での権利保護の観点から成立した、
「覆面労働に関する法律(覆面法)」
由香里は覆面を被ることで、新しい人格になって・・・。

●象さんすべり台のある街

やっと手に入れたマイホーム。新興住宅地であるその公園に、
ある日すべり台がやってくることになった。
大喜びする娘を連れて公園に行ってみると、そこにいたのは本物の象だった。

●突起型選択装置(ボタン)

彼女が僕の部屋にとどまって3日。初めて彼女を抱いて寝た僕は、
彼女の背中に人工的な造りの突起物があることに気づいた。
「ボタンのある女」だったのだ。

●「欠陥」住宅

友人の高橋と連絡がつかなくなった。家に連絡をした私は、奥さんから
「主人の姿を見ることはできるかもしれませんが、会うことはおそらく
できないと思います。」と言われる。
よく分からぬまま高橋家を訪れた私は、そこで不思議な光景を見る。

●遠距離・恋愛

元々隣町だったのに、遠距離恋愛になってしまった二人。
隣町である飛代市が空中浮遊都市になってしまったのだ。
飛代市の浮遊維持課に勤めている彼とは半年に一度くらいしか会えない。
そんな二人も結婚することに。

●校庭

娘の授業参観で久しぶりに母校を訪れた私は、校庭の真ん中に立つ
古びた家を見る。私にはその家の記憶がない。
そして娘のクラスには、誰にも相手にされていない無表情の少女がいた。
どこかで見たことのある少女が。

●同じ夜空を見上げて

5年前の2月3日。突然消えてしまった聡史。
乗っていた電車が忽然と乗客とともに消えてしまったのだ。
あれから毎年、同じ日に同じ電車に乗る”遺族”たち。
通るはずのない下り451列車と一瞬すれ違うために。


世にも奇妙な~っぽい感じに慣れてきたから、そろそろ飽きてくるかな?と
思っていたんだけど、全然楽しめた。
「鼓笛隊の襲来」で笑い(だって台風かのごとく鼓笛隊、しかもオーケストラで迎撃・・・)、
最後の「同じ夜空を見上げて」でジワっと。
長編も読みたいなぁ。

★★★★★


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23:00  |  三崎亜記

2009.04.12 (Sun)

ぜつぼう 本谷有希子

本谷有希子。
すっかりハマってしまって、せっせと図書館で予約しまくりです。



主人公の戸越は元売れっ子芸人。
世の中は残酷だ。
売れてるときはちやほやしてくれるけど、ひとたび売れなくなると
誰もが存在すら忘れ、悪意のある言葉をぶつけてくる。

戸越は、絶望していた。

ある日公園で出会った男に、「復讐すればいいじゃん」と言われて
教えられるままに男の故郷である田舎町に行くことになった戸越。
でもその男の家には、全く見知らぬ女が住み着いていた。

村の人々に怪しまれぬように表向き夫婦として暮らす戸越と女。
女シズミは、昔から戸越のファンだったと言う。
シズミと暮らしていくうちに、戸越は自分の絶望は実は大したことが
ないんじゃないかと疑い、自分がどれだけ絶望しているのかを
証明しようと試みる。


売れなくなって世の中から見捨てられてしまった芸人、戸越。
不眠症と闘ったり、誰もが自分を「元芸人」として見ているのでは
ないかという被害妄想っぷりがすごい。
不眠症とか鬱とか描くのどうしてこんなにうまいんだろう・・・。
世界を旅する企画で売れた芸人----もしやあの??(笑)

絶望なんてその当人にしか分からないよな。
他人が想像したところで、それは全然違う。のかもしれない。

前2作ほどの迫力はないけど、サクサク読みやすくて、
ひしひしと切なさが伝わってきた。

★★★★☆



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23:00  |  本谷有希子

2009.04.11 (Sat)

一千一秒の日々 島本理生

連作短編。

大学生の恋愛模様。
前回の脇役が今回の主役、って感じで順繰りにつながっていく。
いろんな出会いと別れが繰り返されて、一つの大きな物語のよう。

加納がいい男なんだよなー。
生真面目すぎてきっと同年代には居心地悪く感じさせちゃうんだろけど、
軸がしっかりしていて、優しくてすごく好感が持てた。

誰に対しても真摯に向き合ってるところがすごくいい!!
焦らずにゆっくりいけばいいじゃん、って読んでて思えた。

一つ一つの話は淡々としててちょっと物足りない気もするんだけど、
最後まで読み終わって、良さを感じる。

★★★★☆




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23:00  |  島本理生

2009.04.10 (Fri)

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 本谷有希子

両親が交通事故で死んでしまい、仕方なく田舎に戻った澄伽。
女優になるために上京して4年。
4年前に起きた事件を、誰も忘れていてはくれなかった。

澄伽は、その事件の発端である、妹清深に復讐する。

姉の日記を長きにわたり盗み読みしていた清深は、
姉の自信過剰さが面白くてたまらなかった。
自分の胸のうちだけで留めておくことができず、清深はそれを
漫画にする。そして投稿した雑誌で賞を取ってしまう。

澄伽の秘密は小さな田舎町の隅々まで知れ渡ることになり、
そのことによって澄伽は自分の才能が発揮できないと思っていた。

姉妹、義理の兄、その妻。4人を中心に進んでいく。


前回読んだ生きてるだけで、愛。が面白かったのでかなりの期待!
期待を裏切らない面白さだった。
澄伽の自意識過剰っぷりと正反対で、冷静に姉を観察する清深。
澄伽は田舎に帰ってきてから東京に戻るべく、自称映画監督と文通をするんだけど、
そこに書かれる文章も、ホント痛い。
清深苛めも壮絶で、一言であらわすなら、激情型小説といったところ。

映画もぜひ観てみたい。

★★★★★



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23:00  |  本谷有希子

2009.04.09 (Thu)

灰色猫のフィルム 天埜裕文

母親を包丁で刺し殺した僕は、ひたすら逃げる。
自転車に乗り行くあてもなくさまよい、自分を傷めつけて顔の形を変え、
髪の毛を切り、所持品を捨てる。

所持金も残り3円になってしまい、その3円で見知らぬホームレスからパンの
かけらをもらった僕は、その人、ハタさんに誘われるままに、
ホームレスが集まる場所で生活を始めた。

ハタさんが飼っていた猫が殺されてしまい、僕を犯人と勘違いしたハタさんに
襲いかかられた僕は、ハタさんの目に鋏を突き刺した。
そしてまた僕は一人になる。


とにかく状況説明が続くばっかりで、全然物語に入っていけない。
母親を殺した理由もわからないし。
僕の狂気っぷりはよく伝わったんだけど、描写がホントに気持ち悪くて
読んでいるこちらの口の中まで粘つくようだった。

良さは全く分からず…残念。

☆☆☆☆☆



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23:00  |  あ行その他

2009.04.08 (Wed)

バスジャック 三崎亜記

前回読んだ、となり町戦争が面白かったので、今回にも期待。
勝手に長編だと思っていたら、短編集でした。

●二階扉をつけてください
●しあわせな光
●二人の記憶
●バスジャック
●雨降る夜に
●動物園
●送りの夏

長さも雰囲気も異なる7つの短編だったけど、どれも楽しく読めた。

となり町戦争みたいに発想が独特で、でも重くないので読みやすい。
好き嫌いは別れるかもしれないけど、私は結構好き。

●二階扉をつけてください
●バスジャック

が、良かったかな。
バスジャックブームだったり、町中が二階に扉をつけるっていう発想は、
ちょっと原宏一っぽさも感じた。

●送りの夏

は、他の作品とちょっと違って感動モノ。
生と死。死にきちんと向かい合うっていうこと。
最後ちょっと涙ぐんでしまった。


ありえない世界なんだけど、きちんと完成されているので
違和感なく入っていけて笑える。
ハマりそうです。

★★★★★



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23:00  |  三崎亜記

2009.04.07 (Tue)

少女には向かない職業 桜庭一樹

中学2年生の1年間で、あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した。

葵は学校ではいつも面白いことを言って賑やかにしているが、
家に帰ると途端に口数が減ってしまう女の子。
母親と義父との3人暮らし。
義父は足を怪我してしまってから仕事にも行かず毎日呑んだくれている。
母親は家計を支えるべくパートに出る毎日。いつも疲れていて過去に囚われている。

家に帰りたくない。
あー義父が死んでくれたらいいのに。

夏休みに入り家にいたくない葵は、隠れ場所である廃墟でクラスメイトの静香と出会う。
図書委員である静香は、学校では目立たない存在なのに、
プライベートでは異様なほどの迫力を伴っていた。
そして静香に言われた一言

ぜったいみつからない、人の殺し方教えてあげようか?

葵と静香の殺人計画が始まる。


面白かった。
少女に向かない職業=殺人者とか、
各章のタイトル「用意するのはすりこぎと菜種油です、と静香は言った」とか、
うまいなーと唸る。
ゲームに熱中したり、バトルモードに入っちゃったり、
友達の言った一言で殻に閉じこもったり、中学生女子な感じも懐かしい。

でもラストが若干急ぎ足かな。
終わり方はいいんだけど、殺す過程があっという間で
「あれ?もう刺しちゃった??」てな感じになってしまった。


★★★★☆




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23:00  |  桜庭一樹

2009.04.06 (Mon)

夜の公園 川上弘美

いつから幸夫をあまり好きではなくなってしまったんだろう。

主人公のリリは、夜の公園へと出かける。
夜中の公園には意外にもたくさんの人がいて賑わっている。
そこでいつも見る青年、暁と、リリは関係を持つようになる。
そして幸夫もまたリリの親友である春名と長い間関係を持っていた。

春名が幸夫のことを奪ってくれないかな・・・。
離婚するまでの意志はないが、漠然とそう思っているリリ。

リリ、幸夫、春名、暁
4人の視点で描かれる物語。


不倫。しかも自分の夫と自分の親友。
ドロドロになりそうな設定にもかかわらず、低温なまま話は続く。
低温かつ、無臭なイメージ。
性的な描写もたくさんあるのに、生々しさを全く感じない。
例えばこれが井上荒野だったら、もっと匂いたつ感じがするんだろうな、
なんて思ってしまった。

無味無臭な感じも、生々しい感じもどっちも好きなんだけど。

★★★★☆



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23:00  |  川上弘美

2009.04.05 (Sun)

生まれる森 島本理生

サイトウさんと別れてから、すっかりもぬけの殻のわたし。
高校時代に堕胎したこともあって、体も心もボロボロだ。

ひょんなことから、夏休みの間中実家に帰るという友達の部屋を
借り、期間限定の一人暮らしを始めることになった。

なにげないことでサイトウさんを思い出しては、眠れなくなったり
涙したりする毎日だったが、高校時代の友人キクちゃん一家と
出かけるようになり、徐々に変わっていく。

すごく読みやすくて、スラスラと入っていくんだけど、
あとからじんわりと染み入るようだった。
サイトウさんの「呪縛」(といってもいいくらいだと思う)から
なかなか解けない主人公と、それをあったかく見守るキクちゃん一家が
押し付けがましくなくて良かった。

わたしはまだまだ森から抜け出せないのかもしれないけど、
確実に一歩ずつ進んでいってるよなぁ。

★★★★★


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22:00  |  島本理生

2009.04.04 (Sat)

生きてるだけで、愛。 本谷有希子

本谷作品初読み。

主人公の寧子は、ここ20日間、ほとんど部屋を出ていない。
鬱だ。
3年間同棲している津奈木のもとで、ただただ惰眠を貪っている。
過眠症。寝ても寝ても眠くてたまらない。

バイトを始めても全然続かなくて、ついには引きこもっていた寧子だが、
津奈木の元カノにあらゆる嫌がらせを受けて、ついにバイトを始める
ことになった。しかし、やっぱりダメ。
どうして生きてるだけでこんなに疲れるんだろう。

面白かった!!
寧子の激しさと対照的な、津奈木やバイト先の元ヤン一家。
寧子の愛情表現は、津奈木のそれとは全然違うし、
めちゃくちゃなんだけど、でも痛いほど気持ちが分かった。

ひとつひとつの細かい描写がストライクゾーン!
他の作品も読んでみよう。

他、「あの明け方の」収録。

★★★★★



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22:00  |  本谷有希子

2009.04.03 (Fri)

あがない 中野順一

夫と離婚して女一人で息子を育てている祐子。
ある日仕事の休みが取れたので、息子の恭平と旅行に行こうと思い、
恭平にどこに行きたいかを尋ねると、息子は
「ほんとうのおうちに行きたい」と言い出した。

「ほんとうのおうち」?

恭平は、全く面識もない赤の他人である稲富善男の記憶を持っていた。
前世の記憶。恭平は稲富善男の生まれ変わりだった。
恭平の記憶を頼りに、善男の営んでいた中華料理屋「いなとみ」を
訪ねると、そこには恭平の記憶どおりに妻の咲子がいて、
善男は何者かに殺害されていたことが分かった。

一方、臓器移植を受けて一命を取りとめた杏奈は、
心臓を提供してくれた遺族にお礼をしたいと考え、ドナーの遺族と
会うことができた。
杏奈の心臓は、脳死した善男のものだった。

善男の生まれ変わりである恭平と、善男の心臓を持つ杏奈、
そして善男を殺害した犯人との関係が見え始める。


面白くて最後まで一気読み。
殺人事件の被害者の記憶を持つ恭平は、善雄を取り巻く人物に
狙われて二度も拉致されるが、真犯人は思いもよらない人物だった。
うーん、確かに恩返しをしたい気持ちは分かるけど、
栗原がやったことは許されることじゃない。
善男はどうして自分が殺されたかを知りたかったのもあったけど、
やっぱり咲子に伝えたかったのが一番の理由で、恭平の体を
借りたんだろうな。あんかけチャーハンレシピ、じんわりきました。

★★★★★



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22:25  |  中野順一

2009.04.02 (Thu)

HEARTBEAT 小路幸也

10年後に会う約束をした僕とヤオ。
約束のその日に日本に帰るために、僕はニューヨークの地下から
やっと地上へと出ることができた。
しかし、約束のその日に現れたのは、ヤオの夫と名乗る人物。
ヤオは3年前から行方不明になっているというのだ。

途方にくれる僕が思い出したのは、巡矢。
僕とヤオの共通の友人でもある巡矢は、10年ぶりに会ったにも
関わらず、僕のヤオ探しに協力してくれるという。

一方、新興財閥の跡取りである小学生のユーリの邸宅で、
幽霊騒ぎが勃発していた。その幽霊はユーリの亡くなった母親で、
幽霊が現れたことにより、ユーリの祖父も、ユーリも心身ともに参ってしまう。

有名なCGデザイナーでもある巡矢が、その幽霊を録画したビデオが
本物なのかどうか調べるように依頼され、二つの物語が重なっていく。


うー!!切ない。ラストが予想外すぎて、ビックリ。
タイトルの「HEARTBEAT」の意味がようやくわかって、ホントうまいなーと。
強く思えば叶う、じゃないけど、僕の気持ちが強かったから
ヤオや巡矢と再会できたんだよな。

Can't you hear my Heartbeat?

号泣です。

★★★★★



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21:55  |  小路幸也

2009.04.01 (Wed)

うつくしい人 西加奈子

百合はいつも脅えていた。
私は他人からどう評価されるのだろう。
私の男たちは、他人から見ていい男だろうか。
みんなが苛めている、私も一緒になって苛めなければ。

常に周りにあわせることをしてきた百合だったが、
それはある日突然崩壊した。人前で泣き、会社も辞めてしまった。
そして百合は旅に出た。瀬戸内海の島に浮かぶリゾート。
5日間限定の現実逃避。

予想以上にステキなホテルでのんびり羽を伸ばそうと思っていた
百合は、そこで元大学教授のバーテンダーと、暇ばかり
持て余しているドイツ人男性に出会う。

二人と過ごす5日間で、百合は大切なことに気づく。
うつくしい人とは、誰か。


半分くらいまでは、百合の病的なほどのネガティブっぷりに
だんだんと気分が沈んでくるんだけど、後半一気に挽回。
バーテンダーの坂崎と、ドイツ人のマティアスが、
一見うだつの上がらないダメ男なんだけど、百合にとって
大切な人となっていく。
あったかい物語。

3人で過ごす地下の図書室・・・行ってみたい!!

吸収すること、身につけることだけが、人間にとって尊い行為
なのではない。何かをかなぐり捨て、忘れていくことも、大切なのだ。


★★★★★



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20:40  |  な行その他
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