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2009.01.31 (Sat)

ホリーガーデン 江國香織

久々に江國香織を読んだ。

高校までずっと一緒に過ごしてきた果歩と静枝。
眼鏡店で働く果歩と、高校の美術教師をしている静枝は、性格も生活も対照的だ。
そして二人の友情は厚い。

何でも知っているからこそ、お互いのことが心の底では心配で仕方がない。
でも素直にあらわせなくて、言葉で傷つけてしまう。

大きな失恋をしてから5年の歳月が流れたにも関わらず、まだ過去を
引きずっている果歩と、不倫の恋をする静枝。
果歩は相変わらずいろんな男と寝る。それが静枝には理解できないし、
静枝が冴えない中年男と不倫していることが果歩は解せない。


いろんなことを知り尽くして、親子のような姉妹のような二人。
お互いのことが手に取るようにわかるからこそ、傷つける言葉も知っている。
嫌悪感も抱くし、そのあとに訪れる罪悪感もある。
そういうところがリアルだなーと思った。

で、やっぱりなんといっても独特の世界観。言葉と言い回し。
果歩の作る料理のシーンも良かった!

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2009.01.30 (Fri)

東京日記 卵一個ぶんのお祝い 川上弘美

日記?エッセイ?物語?

独特のテンポと世界観があって、楽しい本。
なんかほんわか幸せな気分になった。

あとがきを読むと、4/5は本当って書いてあるから本当なのかな。
こんな毎日が送れたらすばらしいと思う。
他に川上弘美作品をあまり読んだことがないので(センセイの鞄くらいかな?)
早速小説も読んでみよう。この本の続編もあるみたいだし。

一番気に入ったのは、無趣味だからレース編みを趣味にしようとして、
その重圧に耐え切れなくなるところ!
かわいい・・・。

子供もなんだかシュール。
中のイラストもほんと落書きみたいでいい感じ。
こういうの好きだなー。

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2009.01.29 (Thu)

笑う招き猫 山本幸久

アカコとヒトミ、女性漫才コンビの活躍を描く青春小説。

丸っこくて動いてるだけでユーモラスなアカコと、
身長170を超える大女のヒトミ。
二人は大学時代に一度だけ学祭で漫才をしたことがあった。
卒業後、OLをしていたヒトミの元に、漫才をやろう!とアカコが乗り込む。
仕事が全く面白くなかったヒトミは、一か八か漫才の道へ。

しかし、初舞台は散々。全然受けない。
しかもその日の打ち上げで先輩芸人のセクハラに耐え切れず、
アカコがその芸人を殴り飛ばしてしまう。
テレビに出て、適当に笑いを取る芸人じゃなく、いつまでも
舞台で目の前のお客さんを爆笑させたい!と思う二人だが、
徐々に人気が出てきてついにテレビに出演することになった。
ファンに、「テレビの時、手抜いてませんか?」と言われたことが発端で
二人は大喧嘩してしまい、コンビ存続の危機に。どうなる!?


テンポが良くて、サクっと読み進みます。
爽快で、まさに涙あり・笑いあり。
30歳手前の崖っぷちの女二人が、必死に「お笑い」に喰らいついていく
ところと、二人の友情がまさに青春小説って感じです。
アカコとヒトミが出会うきっかけとなった招き猫。
何でアカコがそんなに大量の招き猫を売っていたのかがラストにわかって
ちょっとホロリ。

解説がラーメンズの片桐さんです。
そうか、アカコとヒトミのモデルってラーメンズだったのね。

元気になれる1冊です。

★★★★☆


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21:57  |  山本幸久  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.28 (Wed)

黒百合 多島斗志之

舞台は1952年夏、六甲山。
主人公の進は夏休みを利用して、父の友人である浅木さんの別荘にやってきた。
浅木さんの息子、一彦とは同い年だ。

一彦に連れられて行ったヒョウタン池で、二人は香という少女に出会った。
気の強い香に、進も一彦もひと目で恋に落ちた。
大自然の中、3人は毎日のように遊んだ。

と、章は変わって、昭和10年。進の父と一彦の父は、ドイツにいた。
宝急電鉄の小芝翁の海外視察旅行の同行だ。
そのドイツで、日本人女性・相田真千子と出会う。
真千子はドイツで後から来る誰かを待っていたのだが、とうとうその人物は
現れなかった。




物語は進たちの話と、進たちの親の話が交互で進行していく。
進・一彦・香の青春物語、かと思って読み進めていると、いや、なんか違う。
ところどころにおや?というのはあるんだけど、ラストまでその謎は全く分からなかった。
読んだあとにやっと、タイトルが何で「黒百合」なのかが分かった。

で、もう一度最初から読んでみた。
再読系です。

でもちょっと無理矢理なところがあるかな。

★★★★☆



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19:00  |  多島斗志之  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.27 (Tue)

少女 湊かなえ

人が死ぬところを見てみたい。

高校2年生の由紀と敦子、二人の少女。
夏休み前のある日、転校生の紫織に「親友が自殺したところを見た」と
告白された。紫織は恍惚とした表情をしている。
「私も人が死ぬところを見てみたい」と思った二人は、それぞれ
病院・老人ホームで夏休みを過ごす。

あることをきっかけに関係に変化を見せていた由紀と敦子。

お互いに話すことなく、独自に「死の瞬間」に立ち会いたいと思い行動するのだが、
由紀のターゲットである少年の父親が敦子と一緒に老人ホームで仕事をしていたり、
由紀の憎む祖母がその老人ホームに入居していたりと結びついている。

そして最後にすべてが一つの線でつながる。


「告白」もすごかったけど、この作品も衝撃だった。
冒頭、自殺した女子高生の遺書で始まるところといい、
話のところどころに潜んでいる物語の伏線といい、読ませるな~といった感じ。
予想を何度も覆されます。
良い意味で、ホントひどい。クセになりそうです。
とりあえず2009年ベスト5は間違いなしでしょう。

じっとり嫌な汗をかく感じが好きな人は読むべし。

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20:39  |  湊かなえ  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)

2009.01.26 (Mon)

自意識過剰! 酒井順子

私はいったいどう思われているんだろう?
他人の目が気になって仕方ない「自意識過剰者」。

どうしたらお葬式で悲しそうに、かつ、美しく見えるか。
それもわざとらしくなく!!

誰でも他人の目は気になると思うけど、作者の自意識過剰っぷりはすごい!
そんなに気にしてたら、生きていくのが大変そう・・・・と要らぬ心配を
してしまいました。


でも、作者ほどではなくても、わかる!!という部分も多い。

特に「異性の視線」の章。
ナチュラル系の怖さ?が笑えました。世の男子、だまされるな!!と。
だって、計算されつくしたナチュラル系は、もはやナチュラルじゃないし。

あとは、女同士の入浴の際の脱衣の遅さとか(誰かが脱ぐまで脱がない)、
いちいち細かく書いてあってかなり笑えます。
爆笑しつつもいろんなところで頷けました。

通勤電車で読むのはちょっと危険かも。

★★★★☆


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2009.01.25 (Sun)

憂鬱なハスビーン 朝比奈あすか

エリートコースをひた走ってきた凛子。
天下の東大を卒業し、一流企業でスピード出世。
弁護士の夫を持ち、物分りのいい姑がいて、高級マンションに住まう。
誰しもがうらやむような人生を送っている凛子。
でも凛子は満ち足りていなかった。自分でも分からない何かに飢えていた。

ハローワーク主催のセミナーで、かつて進学塾でトップを誇っていた
熊沢に再会する。神童と呼ばれた熊沢は変わり果てていた。
Has Been かつては何者かだった。今は何者でもない。

がむしゃらに走ってきた女性の、空虚な日々を描いている。
誰かに頼ったり甘えたりできず、戻れも進みもできないもどかしさが
うまく描かれている。
周りに期待されて、その期待にこたえるのが当たり前の人生、
さらに自分のプライドとも闘うのはキツイだろうなぁ。
ラスト、母親に身をゆだねる子供のシーンにじんわり。

頑張りすぎる女性に読んでほしい1冊。

★★★★☆


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2009.01.24 (Sat)

うたうひと 小路幸也

音楽をテーマにした7つの短編。

●クラプトンの涙
”泣かせるギターを弾く”と言われた元ギタリスト。
泣くことができない男が、インタビュアーの女性に語ったことは。

●左側のボーカリスト
幼馴染のデュオ、ケントとショウ。
二人で作った音楽が、そのうち一人のものになり、デュオは消滅
してしまった。15年の月日がたって、再び・・・。

●唇に愛を
アイドルのバックバンドもやるホーンセクション。
その時々で名前を変えて、様々な歌手の後ろでやってきた。
ただ伊東ミキのときは違った。トランペットのゴトーとミキが恋に落ちた。

●バラードを
突然引退した盲目の歌姫。
作家である僕は、彼女と1ヶ月かけて語り合い、引退した本当の
理由を知る。

●笑うライオン
幼馴染の4人で結成されたロックバンド、ディローグ。
そこでドラムを担当するザキはその髪型から「笑うライオン」と呼ばれていた。
それまで疎遠だった母が突然倒れ、その際にザキ不在で発表した
ディローグの新曲が大ヒットとなり、ザキは自分がいなくても
バンドが動くことを知る。

●その夜に歌う
今日は特別な一日。
ピアノバーであるその店に突然現れたエリック。
天才的な才能を持つエリックと、その店で働くミンディは恋に落ち、
その後デビューを果たしたエリックがミンディを迎えに来る日だった。

●明日を笑え
小さなクラブまわりや営業で何とかその日暮らしのハワイアンバンド。
代打で行った米軍キャンプで大爆笑をとったことから人気が出て
ついにあのバンドの前座をやることになった。


どの話もハズレなし。きれいにまとまってる感じ。
この中では「笑うライオン」と「その夜に歌う」が良かった。
「笑うライオン」では仲間のすばらしさ、「その夜に歌う」は
純な愛情が描かれていて、読後ホッといい気分になれた。
「明日を笑え」はどう考えてもドリフだよなぁ(笑)

★★★★★


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2009.01.23 (Fri)

21 twenty one 小路幸也

21世紀に21歳になる21人のクラスメイト。
強い絆で結ばれた21人が、20人になってしまった。

晶が、みんながいつも一緒にいた教室で自殺してしまった。

それぞれのクラスメイトが、晶の自殺について考える。
どうして死んでしまったのか。
どうして教室だったのか。

誰しも自分が兆候に気づいてあげられなかったことを悔やみ、
みんなに言えなかったことを抱えている。

大事な人を失ってしまう悲しみと、生きている意味。

暗くて悲しい話なんだけど、暗いだけで終わりではなくて、
悲しみの後に続く希望を感じさせるところが良い。
最後まで本当の真実が語られることがないのが、逆に色々考えさせられる。
読みやすくてサラサラと進んでいくんだけど、途中途中で
じわっとこみ上げてくるものがあった。


★★★★★



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2009.01.22 (Thu)

ニート 絲山秋子

5つの短編集。

「キミ」は私にとって何なんだろう?

キミはニートだ。働くことを拒否し、何もかもをめんどくさがっている。
そんなキミを作家である私が援助する。

話は3つめの短編「2+1」につながる。
援助したお金も使い果たしたキミは、またしてもライフラインを止められていた。
そこで私は友人とルームシェアしている自分の家に、キミを呼ぶことにした。
そこで始まった生活。援助されることにいつまでも慣れないキミ。

「どうでもいい」が全面に漂う話だった。

他に、
●ベル・エポック
●へたれ
●愛なんかいらねー

うーん、今回はあまり思うところがなかったな。
「へたれ」は良かったけど。

最後の「愛なんかいらねー」が読んでてウェっとなってしまった。
スチャダラ好きなんだけどなー。でもスカトロって・・・。

全体的に良さが分からなかった。残念。

★★☆☆☆


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2009.01.21 (Wed)

君は永遠にそいつらより若い 津村記久子

大学4年生のホリガイは、公務員試験を合格し、あとは卒業を待つだけ。
22歳、いまだ処女だ。
でもホリガイは処女と呼ばれたくない。せめて女童貞と呼んでほしいと思っている。

ゼミで一緒だった河北の彼女であるアスミちゃんを部屋に泊めたことから、
イノギさんという女の子と知り合うことになる。
バイト先のヤスオカ、大学のオカノや吉崎君といった、どこにでもいそうな
でもちょっと変わった(ホリガイが一番変わってるんだけど)友達と一緒に
ごく普通の大学生活を描く話・・・


かと思いきや、全然違いました。


半ばくらいまでは面白おかしく読んでいましたが、途中からどっぷり浸かりました。
一見青春小説の中枢にあるものは、悪意。
リストカット、自殺、いじめ、暴力・・・
ホリガイの公務員になりたい理由も、イノギさんの傷のわけも、深かった。
最後「君は永遠にそいつらより若い」というタイトルの意味がわかって、感動。

やられた。

★★★★★


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2009.01.20 (Tue)

カソウスキの行方 津村記久子

主人公のイリエは、郊外の倉庫部門に異動になってしまった。
閉鎖対象でもあるその倉庫は、正社員は3人しかいなく、
他はパートのおばちゃんだ。
近くにはショッピングセンターしかない。

あまりにもパッとしない生活に嫌気がさして、同じ部門で働く森川を
好きな人に見たてることにした。

カソウ=仮想

森川を観察し、ノートにしたためる。
ついには健康診断書のコピーまで貼る始末。
という終わってるな~という行動をするイリエがかわいらしく感じてしまう。

いい人そうで嫌いじゃないけど、別に好きにはなれないそんな対象だった森川が
だんだん身近に感じてくる。
ラスト二人は遠く離れてしまうし、これといって何かがあるわけじゃないんだけど、
途中爆笑するくらい面白かった。


他、短編2つ

Everyday I Write A Book
花婿のハムラビ法典

淡々とした日常を描いているんだけど、なんでこんなに面白いんだ!?
かなり好きです。

★★★★★


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12:46  |  津村記久子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.19 (Mon)

海の仙人 絲山秋子

一人敦賀に住む男、河野。
宝くじ3億円をあてて、今は世捨て人のような、仙人のような気ままな暮らしをしている。
そこへ「ファンタジー」と名乗る神様が転がり込んできた。

神といっても、何もしてくれない。ただそこに居候としているだけ。

波も立たないような暮らしをしている河野に、さざ波が起きる。

敦賀を一人で旅していたかりんと出会い、恋に落ちていく。

しばらくして、河野の元同僚である片桐が訪ねてきて、河野・片桐・ファンタジーは
3人で旅をする。道中で、河野は過去に自分に起こった辛い出来事を語りだす。
河野はその過去がトラウマで、誰とも肉体関係を持てずにいた。
もちろんかりんとも。

河野も、河野に思いを寄せる片桐も、かりんも、全員が孤独だ。
みんなが、誰かと深く関わることを恐れているような気がした。
ファンタジーの時折放つ一言が、深い。
一度波立ったかにみえた海は、また自然と凪いで行った。

読みやすいけど悲しくて、深い1冊です。

★★★★★


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12:30  |  絲山秋子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.18 (Sun)

元職員 吉田修一

片桐は休暇でタイのバンコクを訪れた。
そこで知り合った現地で働く日本人、武志に案内され、
熱気に包まれたバンコクでの数日を過ごす。

武志に紹介されたのは、ミントという若い女。
ミントを通して、自分がしてきたことを見ているのかもしれない。
片桐は公金を横領していた。
はじめはたったの514円。それがいまや数千万にも及んでいる。
武志もミントも、片桐のことを金持ちだと思っていて、片桐もそんな役を演じている。
ミントを買った数日間で、片桐は嘘だらけの世界を見る。


些細なことから罪を犯し、歯止めがきかなくなっていく。
現実を直視できない片桐の心情がうまく描かれている。
最後ミントの弟に殴れられてから、片桐は大きく変化する。
堂々としていればいいのだと開き直って、帰りの飛行機に乗るところで終わるが、
それは異国の地にいたから思うことであって、日本に戻ってきたら
また同じことの繰り返しなのだろう。
読後感はあんまり良くないが、この感じが結構好き。

★★★★☆


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09:25  |  吉田修一  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.17 (Sat)

もう切るわ 井上荒野

占い師の男をはさんで、妻と愛人の二人の目線から描かれる物語。

銅版画家の妻は、夫に女がいることを知っている。
夫は私を愛しているのだろうか?
私は夫を愛しているのだろうか?
出版社の西口に心を揺さぶられながらも、夫と別れることはできない。

葉は健康食品を扱う店で働いていて、そこをふらっと訪れた男と出会った。
いつかかってくるか分からない電話を、一人の部屋で待ち続ける。

そして、男は不治の病に冒されてしまった。

徐々に変わっていく二人の女の心境と、男の病状。
最後に男といるのはどちらなのか。

妻の「私」と愛人の「あたし」が交互に話を進めていく。
タイトルの「もう切るわ」は、最後の愛人の言葉なのか、
男が手術を受けることになったときに書いたメモなのか。

最後まで直接会うことのない妻と愛人、一人の男を介して
二人の女の心情が細やかに描かれている。
表立って感情をあらわにしないのに、どうして荒々しく感じるんだろう。
もう一度読み返したい大人な1冊。

★★★★☆


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21:18  |  井上荒野  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.16 (Fri)

空へ向かう花 小路幸也

ハルはビルの屋上から飛び降りようとしていた。


小学校6年生のハルは、ある事故で女の子の命を奪ってしまった。
ぼくは人殺しなんだ。
自分のせいで家族が壊れていって、すっかり居場所がなくなってしまった。
誰かがポストに入れるカードには「死ね」って書いてある。

ハルの自殺を寸前で止めたのは、同じく6年生のカホ。
自分の家からハルが飛び降りようとするところを見つけて、手鏡を使って
それを阻止した。
偶然にもカホはハルが命を奪ってしまった女の子「ゆきなちゃん」の親友だった。
そしてカホ自身も心に大きな闇を抱えていた。

ゆきなちゃんに導かれるようにして出会った二人は、
彼女の生前大好きだったカホの家のビル屋上に庭園を造ることにする。
ハルとカホ、二人が信頼しているイザさんとキッペイに支えられながら、
庭園は完成しようとしていた。


これ以上の不幸はないっていうくらい不幸な過去を持つ二人が
手を取り合って前を向いて生きていくところ、それを支える大人に素直に感動。
大人は子供を守ってあげなければいけない、という当たり前のことに気づかされる。
悲しいんだけどあったかい話。じんわり。

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2009.01.15 (Thu)

フィッシュ!おかわり

フィッシュ!の続編。

何かきっかけがあって、良い方向に変化することはあっても、
それを維持するのは本当に難しい。

フィッシュ!で登場したパークプレイス魚市場からヒントを得て
良い環境で仕事をすることに成功していたグッド・サマリタン病院。
主人公のロンダは、6階の神経科病棟のリーダーに昇格した。
しかし、前任のマデリーンの時のような活気が徐々に失われて
いっていることに悩みを抱えていた。

そんな時友人のマーゴが、マンハッタンで毎晩行列を作る寿司屋
「タカラ・ツー」に連れて行ってくれる。
そこで激戦区マンハッタンで4年間毎晩行列を作るお店の秘訣を知ることになる。

ロンダの悩みに真摯に取り組んでくれる寿司職人イッシーに
協力してもらい、職場のプロジェクトメンバーとともに「タカラ・ツー」を
訪れて、活気を維持させるポイントを学ぶ。



せっかく良いことを始めたのに、始めるときほどの情熱がなくなってしまう
のはよくあること。持続させるにはどうすればいいのかのヒントがいっぱい。
人生の大きな部分を占める仕事というだけでなく、プライベートで
続けたいのになかなか続けられない、ということにも役立ちそう。

ポイントは、

●見つける
●実現する
●コーチする

外的なものは時間が経てば形骸化してしまいがち。
それを内側から湧き上がってくる力に変えないと続かない。
うーん、深いです。
同じ職場のメンバーや、一緒に何かをしている仲間と一緒に読むと良さそう。

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2009.01.14 (Wed)

アレグリアとは仕事はできない 津村記久子

品番YDP2020商品名アレグリア。
それは新しく導入された大型複合機だ。

その会社で事務員として働くミノベは、アレグリアの人を嘲笑うかのような態度、
(1分働いて2分休む、室温28℃なのにウォームアップなどなど)に
毎日憤慨していた。
一緒に働くトチノ先輩に言っても理解してもらえない。
一人孤独にサポートセンターと闘いながら、アレグリアと対峙していく。

また、メンテナンスのアダシノも、アレグリアそのものと、それを取り巻く環境に
思うところがあった。

大きな仕事がやっと終わりを向かえ、ほっと一息ついたミノベのもとに、
イノモトさんから「アレグリアが動かない」と連絡が。
仕方なしに駆けつけると、そこに目を疑うような事態が起こっていた。


オフィスに働く人なら誰しも一度は思ったことがあるような事象ばかり。
たかがコピー機、されどコピー機。
異常なまでに怒りまくるミノベに、笑いながらも同情してしまう。
ただコピー機との格闘だけが描かれているのではなく、それによって徐々に
変化していく人の感情や人間関係が面白い。

同時収録の「地下鉄の叙事詩」も、同じくらい良かった。
満員電車に乗り合わせた4人のそれぞれの心情がリアル。
不愉快な満員電車では、人は狂気にさらされるのだ。
電車で隣に立っている人は、もしかしたら・・・。

★★★★★


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2009.01.13 (Tue)

ばかもの 絲山秋子

大学生のヒデは、年上のつれない女額子に夢中だった。
大学の講義にも出ず、額子の部屋に入り浸る毎日。
そして、史上最低なかたちで捨てられた。

すっかり無気力になったヒデは、大学を留年し、大した希望もなく就職し、
気がついたら酒におぼれる毎日を送っていた。
家族や、友達や、彼女に迷惑をかけまくるが、ヒデには自覚がない。
アルコール依存症だった。

周囲にも完全に見放されてしまった。
だが、そんなとき救ってくれた人物がいた。額子の母親だ。
アルコール依存症を治すべく、3か月の入院で断酒をするヒデ。

そして退院後、ヒデと額子は再会する。


あれよあれよと転落していくヒデの人生は、ほんと「ばかもの」なんだけど、
でもどっかに必ず灯りがあって、それが額子だったんだと思う。
救いようのないダメ人間もなんだか愛らしくすら感じるからすごい。
実際身近にいたら困るんだろうけど・・・。

スピード感があって、一気に読んだ。最後はホッとできた。

★★★★★


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12:45  |  絲山秋子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.12 (Mon)

真空管 甘糟りり子

モータージャーナリストの肩書きを持つ有里は、友人の紹介で横溝に出会う。
モデル事務所を経営する横溝は、何もかもを手にしているが、
同時に何も手にしていないように有里には映る。

お金にも女にも不自由していない横溝は、有里に対してひとつの要求をした。
それは、「他の男としたセックスを報告しろ」というものだった。
そんな変態じみた要求のために、数々の男と体を重ねる有里。


少しの軽蔑と哀れみ。
有里が横溝に対して抱く感情は、恋愛のそれとは少し違う。
有里も横溝も、自分が何を望んでいるのかもうわかっていない。
ただ、自分と日常を壊したいだけなのだろうか。
曲がりくねった欲望は、どこに終着するのか。

オトナな物語。
ファッションでも、車でも、お店でも、固有名詞が大量に出てきて、オサレ感はあり。
でもこれらの固有名詞を取ったら、あとに残るのもは少ない気がする。

★★★☆☆


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2009.01.11 (Sun)

あなたにもできる悪いこと 平安寿子

口先だけで得体の知れないものでも売りまくるセールスマン、檜垣。
妻と子供に払う慰謝料すら払わず、日銭を稼ぐ毎日。
そんなある日、同窓会で元クラスメイトの時任と再会する。

実業家になっていた時任は、一緒に仕事をしないかと言ってきた。
お金の匂いがするならどこへでも飛んでいく檜垣は、もちろんその話を受けた。

しかし、時任の仕事を手伝い始めた矢先、時任が行方をくらましてしまう。
残された檜垣と、時任の愛人里奈。
里奈の「バイトしない?」の一言で、詐欺師寸前の仕事をするようになる。

セクハラ、愛人問題、新興宗教
トラブルのあるところに顔を突っ込み、その仲裁役をかってでることで
手数料をいただくという自称「トラブル・コーディネーター」。
といっても、額の小さい「地道なカツアゲ」。
そして行方不明になっていた時任が戻ってきて・・・。


お金を持っている悪いやつらから少しだけ掠め取るという小悪党コンビ。
口だけはうまい檜垣と、冷静沈着で何を考えているか分からない里奈との
やり取りが面白い。
狙った獲物は、一筋縄ではいかないやつらばっかりで、冷や汗かきながらも
実際にお金を頂戴するときは痛快。
途中は惰性で読む感じになってしまったけど、ラストは気持ちよかった。

★★★★☆



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2009.01.10 (Sat)

だりや荘 井上荒野

両親を交通事故で亡くした杏と姉の椿、二人の姉妹。
杏とその夫・迅人は、東京のマンションを引き払い、両親が残した
信州のペンション「だりや荘」を継ぐことにする。椿と3人で。

病弱な姉とかわいらしい妹、二人の姉妹に挟まれた夫の迅人。
一見何事も滞りなく進んでいるかに見えて、3人の関係は静かに
変わっていく。そこにアルバイトとして雇った青年、翼が加わり、
その変化は加速度を増していく。

姉妹のどちらとも関係を持ち続ける迅人。
それに気づきながらも何もしない杏。恐れながらも迅人と離れられない椿。
静かに、しかし熱を持った愛情。
ドロドロした関係でありながらも、淡々と進んでいく話。
迅人がどうしようもない男なんだけど、全然不快感がない。

当然丸く収まることもなく最後は不幸なんだけど、不思議と余韻が残った。

★★★★☆




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23:38  |  井上荒野  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.09 (Fri)

ベーコン 井上荒野

どんな生活を送っている人でも、人は誰でも「食べる」。
その「食」にまつわる9つの短編。

食べ物には匂いと温度があり、それが人の記憶に残る。
あの日あの時、誰とそれを食べたか。


「煮こごり」が良かった。
ある日晴子は、ニュースで恋人の鵜飼光一が死んだことを知る。
サファリパークで虎にかみ殺されたのだ。
鵜飼と付き合ってきた31年、鵜飼には妻がいてそのために晴子は
日曜日しか会うことができなかった。
しかし報道されたのは「鵜飼は75歳の一人暮らし」。
それを確かめようと学習塾の生徒である航と鵜飼の住んでいた町に降り立つ。


人間の三大欲の一つである「食欲」
この短編集を読んでいると、それは「性欲」にも繋がっていくものなんだな、と思った。
なんとなく生々しいのだ。

不倫とか離婚とか別離とか、この短編に出てくる主人公は必ずしも幸せ
ではないんだけど、食をはさむことでなのか暗い気分にはならない。

★★★★☆



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23:55  |  井上荒野  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.08 (Thu)

おばさん未満 酒井順子

もう若くはない、でもまだ中年ではない。
そんな中途半端な「おばさん未満」な年代の著者が、色々試行錯誤して
年齢と向き合っていきながら、同世代へ送るメッセージ。

シワ・たるみなどの容姿のことから、ファッション・愛読女性誌・友達などなど幅広い。
グロスっていくつまで使っていいの?とか、老いた親との付き合い方とか、
なるほど若干不安に感じそうなところをついてて面白い。
誰もが恐れる「老化」という現象を、悲観的でありつつも滑稽に分析している。

「若い」だけがすべてじゃない、「経験」や「貫禄」もその人を魅力的に
見せるんだなーと思えて、年とることは別に悪いことじゃないなーと。
(それでもシミ・シワは嫌だけどね・・・)

アラフォー世代の人はもっと共感できそう。
思ったより毒気がなかった。もっと辛口でも良いかも。
この本を手に取っちゃうところが、「おばさん未満」なのかなぁ・・・・。

★★★★☆


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21:41  |  酒井順子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.07 (Wed)

ホームタウン 小路幸也

北海道にある百貨店「三国屋」に勤める柾人のもとに、ある日手紙が届いた。
5年も会っていない妹、木実からだった。結婚するという。

両親がお互いを殺しあったあの日から、柾人と木実は家族を持つことを恐れていた。
人殺しの血がかよっている自分たち。
木実はその忌まわしい過去を乗り越えて結婚を決めたのだ。
結婚の報告に喜んだ柾人だったが、その後、木実も婚約者の青山も忽然と姿を
消してしまった。

三国屋の「特別室」に籍をおく柾人は、かつて親代わりをしてくれ今は上司である
カクさんや、裏世界に通ずる草場さんと一緒に二人を探し始めた。
あの日以来避けて通っていた故郷へと足を向ける。


ミステリーでありながら、家族の絆を描いた作品。
周りの登場人物がほんとに魅力的。
カクさんや草場さんはもちろん、柾人の下宿先のおばあちゃんが特にいい。
仕事上、極秘にしなければいけないことばかりの柾人に、
「墓場まで持っていってあげるから、溜め込まずに話しなさい」と優しく声をかける。
あったかい気持ちになりました。

★★★★★


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21:34  |  小路幸也  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.06 (Tue)

僕の好きな人が、よく眠れますように 中村航

大学院生の僕のもとに、1年間という期間限定の北海道からの
ゲスト研究員として彼女がやってきた。
そして彼女は人妻だった。

日に日に近づいていく二人の距離。
でも毎日23時に必ず夫に電話をかける彼女。
気持ちを打ち明けるのは簡単だけど、そこから先へ進んでいいのかわからない。
握手をしてなかったことにするなんて、できない。


ラブストーリーといっても、要は不倫です。
もーバカップル全開なセリフばっかり。
「好き」「おれのほうが好きだよ」「私のほうが3倍くらい好き」

・・・・・・・・

うーん、20代前半くらいまでの人だったら楽しめるのかな。
私はちょっと無理でした。
最後もかなり曖昧。続編とかある感じなのか?

木戸さんはいいんだけどねー。

★☆☆☆☆


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20:58  |  な行その他  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.05 (Mon)

部下力 上司を動かす技術 吉田典生

上司がいる人はみんな部下、です。
「部下力」とは、上司をうまくサポートする力。決してゴマすり力ではありません・・・。
上司を支えるのが部下なら、会社を支えるのも部下。
第3章のタイプ別上司との接し方がなかなか笑えます。

◆結果がすべて「イノシシ型」
◆仕事がお祭り「モンキー型」
◆部下に翻弄されても気を遣う「借りネコ型」
◆いつも杓子定規「風紀委員型」
◆言うことは正しい「AIロボット型」
◆手柄を独占「盛り上がり型」
◆部下に考えさせない…「カリスマ型」
◆会社への貢献がすべて「反社会型」 など。

あなたの上司はどんなタイプですか?

★★★★★


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2009.01.04 (Sun)

フィッシュ!鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方

実在するシアトルの魚市場からヒントを得た、活気あるオフィスの作り方。

主人公のメアリー・ジェーンは、最愛の夫を病気で亡くしてしまう。
まだ幼い二人の子供を育てながら、金融機関の「ファースト・ギャランティー」で
働く彼女は、ある日、会社の中で最も退屈で「ごみ溜め」と呼ばれている3Fの
部長に昇進することとなった。

ある日偶然訪れた魚市場にヒントを得て、「ごみ溜め」を一掃することに
決めたメアリー・ジェーンの奮闘を描いている。

かなり短いけど、中身がぎっしり詰まっている一冊。
職場を活性化させる4つのポイントは、

●態度を選ぶ
●遊ぶ
●人を喜ばせる
●注意を向ける。

この中で一番いいと思ったのは「態度を選ぶ」。

仕事そのものは選べなくても、どんなふうに仕事をするかは自分で選べる


自分の仕事そのものを変えるのはなかなか難しいけど、
笑顔で仕事をするか、しかめっ面で仕事をするかは選べるっていうのはなるほど新しい発見。
一日起きているうちの半分は会社にいるわけだから、嫌々やるんじゃなくて
楽しもうと思った。あー今日読んでおいて良かった。

「遊ぶ」っていうのがなんかアメリカらしいなぁ。

★★★★★



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22:15  |  その他  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.03 (Sat)

中年前夜 甘糟りり子

アラフォーな3人の女。
真澄、蘭子、夕子。
環境が全く異なる3人は、料理教室で知り合う。

立場も収入も違う3人だが、心の焦りは同じだ。

真澄は専業主婦だが、家事は嫌いではないし、
派手な生活も望んでいない。
夫も娘も申し分ないほど優しさを持っている。
でも夫は自分を女として見ていない。
日常に埋もれていく自分に焦りを感じ、次第に外へと向かっていく。

蘭子は週刊誌のヌードグラビア担当で、化粧気もなく男勝り。
最後に男と付き合ったのは5年も前だ。
もう誰も自分のことを女として見てくれないと思っていたころ、
仕事でホストクラブに行き、京夜というホストに出会う。

夕子は美容整形のクリニックの事務長。
バツイチで、もう10年も院長の愛人をやっている。
マンションは院長に買ってもらったものだ。だがそろそろ愛人もやめたい。
寂しい週末に耐え切れず、お見合いパーティーに足を運ぶ。


中年とまではいかない3人の女たち。なんかグロテスク。
肌の衰えや、年齢を重ねながら女でいることへの難しさなどはリアルだけど、
やたらと性にこだわってる感じがして、ちょっとなぁ・・・という気が。
40歳前後がみんな欲求不満なわけじゃないでしょーに。
そこを除けば結構良かったんだけど、ちょっとしつこい感じがして残念。

★★☆☆☆



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23:58  |  甘糟りり子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2009.01.02 (Fri)

女のわかれ目 酒井順子

"負け犬の遠吠え"で有名な酒井順子の1995年の作品。
思わず手にとってしまった1冊。

育ちのわかれ目、肉体のわかれ目、
センスのわかれ目、人格のわかれ目の4部構成。

●「お母さん」と言う女vs「ママ」という女
●内股の女vs外股の女
●座敷犬を飼う女vs室外犬を飼う女
●ワイドショーを見る女vs見ない女   など。

共存する女たち。おもしろおかしく読めます。
「あーいるいる。でも私とは違う人種・・・」とうなずきながら一気に。

★★★★☆

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