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2008.12.31 (Wed)

2008年、わたしが選んだ5冊

2008年も本日でおしまい。
ということで、今年読んだ本でよかったもの5冊。

・食堂かたつむり(小川糸)


・東京島(桐野夏生)


・八日目の蝉(角田光代)


・光(三浦しをん)


・私の男(桜庭一樹)


順位をつけようと思ったけど、どれもそれぞれ良くて順位はつけられず!
この中で爽やか?なのって、食堂かたつむりだけだなぁ。
黒いのって読んだ後落ちるんだけど、やめられません。

2009年も引き続きよろしくお願いします。
良いお年をー。
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2008.12.30 (Tue)

姥捨てバス 原宏一

大手バス会社に勤めていた主人公は、不景気のため事務職から
バスの運転手へと転向させられた。
そんなとき、旅行代理店に勤めていた相棒から新しい仕事の誘いが。
それは白バスツアー会社。

手を変え品を変えやってきていたが、家賃を払うのにも苦しい状況になり、
思いついたのが「清貧ツアー」だった。
巣鴨で老女たちに声をかけ、秘湯とは名ばかりの寂れた温泉へと連れて行く。
ある日連れて行ったツアーの中から行方不明者が出た。
それをヒントに生まれた姥捨てツアー。その内容はいかに?

原宏一の「ありえない設定」って、実は結構ありえるのかも?
高齢化社会に沿ってるし、姥捨てとは言うけど老婆たちは生き生きしてるし。
題材がいつも突飛で、他の作家にはない着眼点のでいつも驚かされる。
極楽カンパニーといい、意外に実際のビジネスになったら面白そうだなー。
新作が待ち遠しい作家の一人。

★★★★★


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2008.12.29 (Mon)

婚礼、葬礼、その他 津村記久子

主人公のヨシノは、子供のころから人を呼ぶということに縁がなかった。
そんなヨシノは、学生時代の友人の結婚式に呼ばれ、二次会の幹事と
スピーチまで任された。
結婚式当日、出席していたヨシノは、会社の上司マジマ部長のお父さんの
お葬式に急遽駆り出されることになってしまった。

同じ学生時代の友人コタニ君に二次会の進行を任せ、いったん家に戻って
喪服に着替えて葬式に出席する。


あるOLの慌しい一日を描いている。
故人の孫である女の子にやたらと懐かれたり、コタニ君が緊張のあまり
全然役に立たなくて、葬儀所のトイレからスピーチをしたりと
バタバタ具合が面白い。バタバタしつつ、超空腹のヨシノ。

友人の結婚式<会社の上司の葬式、なんだなぁ。

同時収録の「冷たい十字路」は、なんかシンとしてて全然違う雰囲気。
こちらも良かった。

★★★★☆


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2008.12.28 (Sun)

女性の品格 坂東眞理子

女性としてのマナーを書いた本だが、「女性」にこだわらず
人としての生き方として読んでも良い本だと思う。

特に真新しいことは書かれていない。
約束をきちんと守るとか、仲間だけで群れないというような
むしろ王道と言うべき事柄が多い。
あー分かってるんだけど、確かにできてないなぁという再認識にはいいかも。

雇用機会均等法以前の日本社会における男性や、若い世代の女性に
対する小さな反感みたいなのが垣間見える。
女性の品格っていうタイトルからはちょっと離れている感じがした。

でもお礼状を書く、とか、ネガティブな言葉を使わないなど、
忘れていたけどすぐ実行できそうなこともあるので、やってみようという
気にはなる。


★★☆☆☆


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2008.12.27 (Sat)

夜を着る 井上荒野

8つの短編集。

・「アナーキー」
二度目の堕胎手術を終えた彩と真明は、ドライブへと出かける。

・「映画的な子供」
ふとしたことで学校をサボった女子高生のしぐれは、今まで降りたことの
なかった駅を降り、フラフラとさまよう。

・「ヒッチハイク」
母の葬式を終えた帰り道、初めてヒッチハイカーを乗せた夫婦。

・「終電は一時七分」
教え子と第二の人生を始めようと思って家を出てきた五郎は、
その足で殺人現場へと向かう。

・「I島の思い出」
詩人の父のスキャンダルに疲れた娘とその母は、見知らぬI島で
数日間を過ごす。

・「夜を着る」
夫の浮気を疑う妻が、隣の家の旦那とともに、夫の旅先へと乗り込む。

・「三日前の死」
卒業旅行でパリを訪れた4人の大学生は、旅先で教授の訃報を知る。

・「よそのひとの夏」
父の葬式に現れた美羽子さん。父の恋人だった彼女の夏の思い出。

この中では表題の「夜を着る」より、「映画的な子供」のほうが良かった。
電車の中でサラリーマンにスカートのほつれを指摘され、何とか直そうと
するうちに学校の始業時間を過ぎてしまう。
初めて学校をサボる女子高生の心理描写がうまい。
一緒になってドキドキしました。


共通するのは小さな旅。
日常の中の些細なことで少しずつズレていく感情。
”旅”をすることで新しい自分を見つけたり、感情の整理ができたり、
関係を清算できたりする。
読後のさっぱり感はないが、じわっと入ってくる。

★★★★☆

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2008.12.26 (Fri)

森に眠る魚 角田光代

東京に住む5人の母親、いわゆるママ友の話。
モチーフは実際に1999年に起きた主婦による幼児殺害事件らしい。

同世代の子供を持つ5人の女。
年齢も育ってきた環境も違う彼女たちの共通点は”子供”しかない。
育児を通して仲良くなった5人は、小学校”お受験”を機に
お互いを探りあい、蹴落とそうとする。


あーこわい。
中盤から夢中になって一気に読みました。
ママ友という経験がない私も、ずるずると引き込まれ・・・。
「あれ、なんかおかしい」と少しの違和感から、それがどんどん
肥大していくところとか、「うちはうち」と言いながらも隠れて受験の
準備をしたり、人の動向が気になったり、とにかくリアル。

題材はお受験だけど、女同士の人間関係って他にも日常の
些細なことで脆く崩れるものなんだな、と思った。
自分の嫌らしさを指摘されているようで、読んでいてモヤモヤ。
誰が読んでも、5人のうちの誰かにちょっとだけ感情移入できそう。
それだけリアルに描ける角田光代ってやっぱりすごいな。

ドラマ化してほしい。

★★★★★


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2008.12.25 (Thu)

LOVE or LIKE

6人の作家による、6つの恋のお話。

私のオススメは中村航の「ハミングライフ」です。
お昼休みにいつも行く公園で、黄色いお皿と猫を見つけた私は、
それから毎日そのお皿に牛乳を入れるのが
日課になった。ある日猫が姿を見せないので歩き回って探してみると、
木のウロの中に手紙を見つけた。

見えない誰かとの手紙のやりとり。
それは思った以上に私の生活にハッピーな気分を運んでくれる。
ほのぼの、心温まるお話です。

他、
石田衣良 「リアルラブ?」
中田永一 「なみうちぎわ」
本多孝好 「DEAR」
真伏修三 「わかれ道」
山本幸久 「ネコ・ノ・デコ」

★★★★☆


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2008.12.24 (Wed)

皇室へのソボクなギモン 辛酸なめ子

明治天皇の玄孫にあたる、旧皇族竹田恒泰と辛酸なめ子の対談集。

大の皇室ファンである辛酸なめ子が、竹田氏に様々な視点から鋭い質問を投げかけます。

「皇室の皆さんもインターネットやメールをするのか?」
「皇族の方にも反抗期があるのか?」などという些細な疑問から、
「神道と宗教ってどう違うのか?」
「日本国の象徴とは?」
「皇室とは何か?」
という深い質問まで竹田氏が親切丁寧に答えています。

誰もが一度は思う(?)疑問が一発解決!おまけに皇室や日本の歴史についても
学べる読み応えのある1冊です。

★★★★☆


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2008.12.23 (Tue)

極楽カンパニー 原宏一

定年退職した主人公は、図書館で自分と同じようにつまらなそうにしている人に出会う。
あー会社は楽しかったなぁ、と話しているうちに「会社ごっこ」をしようと意気投合。
毎朝出勤して、お昼は定食屋で。夜は仕事の愚痴を肴に同僚と居酒屋で一杯。
募ったところ、入社希望者が大勢!「擬似会社」を設立。
出張あり、会議あり。見違えるように生き生きしてきた主人公。
しかし高齢者を食いものにした詐欺事件など難題が降りかかり・・・。
会社大好き人間はどうなるのか!?

奇想天外で本当に面白い!
やっぱり人生の大半を会社で過ごすことになる男の人は、少なからず
”会社”というものに依存してしまうんだろうな。

喜々として会社に通うおじさんたちが、かわいいです。

★★★★★

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2008.12.22 (Mon)

光 三浦しをん

小さな島、美浜島。
14歳の信之は、同い年の美花と二人で過ごすことに必死だった。
夜、二人で神社で落ち合う約束をしたその時間に、美浜島は
突然大きな津波にすべてを飲み込まれてしまう。

死体の塊と化してしまった島で生き残ったのは、たったの6人だった。
信之、美花、信之を兄のように慕う輔、輔を暴力で制する父洋一、
灯台守のおじいさん、そしてたまたま美浜島を訪れていたカメラマンの山中。

はじめから美少女である美花に目をつけていた山中は、
夜中に美花を誘い出す。隣に寝ているはずの美花と山中がいないことに
気づいた信之は、美花を”助ける”ことになった。


あの夜から20数年の月日がたち、平坦な毎日を送っている信之の前に
現れたのは、生き残りの輔だった。
信之はまた美花を助けることになるのか。
生き残った者同士が一つの秘密を軸に乱れ始める。


久しぶりに重いのを読みました。
暴力、虐待、性欲、死。
暴力は暴力でしかかえってこない。タイトルの光とは対照的な闇の世界。
匂いたつほどの生々しさで一気に読んでしまいました。
暗くて重くて深い。
読んだ後しばらく放心しちゃうところが、白夜行や残虐記っぽいなと。
こういう作品の感想って書くのが難しい!
間違いなく2008年ベスト3に入る作品。

★★★★★


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2008.12.21 (Sun)

あなたの獣 井上荒野

櫻田哲生という男を10の短編でつづっている。
仕事にも家庭にも、結局どれにもたいした興味がなく、フラフラと
なりゆきのままに生きる男の一生。
哲生に関わる女たちもまた、つかず離れずの関係。

全体的に低温な感じがした。

井上荒野の描く男性って、なんとなく不誠実な印象を受けるんだけど、
でもそれが不快じゃないのが不思議。

時系列がバラバラなので、ちょっと分かりにくいところもあったが、
個人的には「海」が良かった。

★★★★☆

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2008.12.20 (Sat)

カイシャデイズ 山本幸久

舞台は内装業者「ココ・スペース」
社員50名弱のこの会社は、内装デザイナーから営業、現場の作業者まで様々な
メンバーで構成されている。
営業チーフの高柳は、強面で酒を飲むと時々記憶を無くしてしまうが、
どこか憎めない人物で、彼の周りにはいろんな人々が集まってくる。
デザイナーの隈元、施行管理の篠崎とともに3人で仕事をすることが多い。

この3人を軸に、上司・部下・お局・社長とそれぞれのメンバーの目線で
物語は進んでいく。
高柳の酒の席での失態を部下がしっかりカバーしてたり、
いささか強すぎるくらいのこだわりを持つデザイナーの隈元を
他のメンバーが一つの仕事として完成させていったりと、
仕事って一人でするものじゃなくて、こうしてたくさんの人たちと
関わりあって成り立っているんだよな、と再確認できる。
どの登場人物もちょっとひと癖あって、そこが面白い。
こんな会社で働いてみたい。

個人的には、最後の社長の章がなかなか面白かった。
気がついたら社長になってて20数年って・・・!

話の中にやたらとミスドが出てくるので、ドーナツ食べたくなりました(笑)

★★★★☆

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2008.12.19 (Fri)

美晴さんランナウェイ 山本幸久

世宇子の叔母美晴さんは、20代後半の適齢期にも関わらず実家に居つき、
会社勤めもせずかなり自由奔放な女性。
家族のみんなはそんな美晴さんに振り回されながらも、どこか放っておけず
ついつい些細な悪事(お母さんお気に入りのワンピースを勝手に拝借したりする程度)に
手を貸してしまう。

人生の大事なとき、卒業式や結婚式やお葬式に、必ずといっていいほど
姿を消してしまう美晴さんに、美晴さんの兄であるお父さんや、義姉であるお母さんは
早く嫁に行ってほしいと数々の見合いを持ってきた。
でもそのお見合いすらも途中でトンズラしてしまう始末。
そんなトラブルメーカーな美晴さんと家族の物語。

いろんなトラブルが起こりながらも、どこかあったかくてほのぼのした話。
山本幸久の描く家族っていつもなんかいいなーと思わせる。
読んだ後にほっこりする感じが良い。
美晴さんの破天荒さと、世宇子の生真面目さのコントラストがこの物語の肝。
世宇子が密かに恋心を抱く従兄弟との関係や、美晴さんの恋の行方も
ハラハラ感はないけどなかなか○。

★★★★☆



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2008.12.18 (Thu)

凸凹デイズ 山本幸久

凹組は、小さな広告やエロ雑誌の仕事まで何でも引き受ける弱小デザイン事務所。
そこで働くのは、デザイン学校を卒業したばかりの新人の凪海と、
10歳も年上の大滝と黒川。九品仏のアパートの一室で黙々と仕事をしている。

そんな凹組に、老舗遊園地「慈極園」のリニューアルの仕事が舞い込んできた。
凪海の作ったキャラクター「デビゾーとオニノスケ」が採用されたのだ。
一緒に仕事をすることになったのは、デザイン事務所「QQQ」。
QQQの美人社長醐宮は、かつて大滝と黒川と三人で凹組を立ち上げ、
わずか10ヶ月で去った人物。
凪海はそのQQQへ出向というかたちで、醐宮と一緒に仕事をすることになる。
雑誌で特集を組まれるほどの新進気鋭のデザイン事務所で、多少の居心地の悪さを
感じながらもひたすら「デビゾーとオニノスケ」描き続ける凪海。

現在と並行して、10年前の大滝・黒川・醐宮の物語も進んでいきます。
3人が出会った「ゴッサム・シティ」という事務所から、独立にいたるまでの経緯と、
どうして醐宮が凹組を去ったのか・・・まで。
そして現在に戻り、再び出会った3人と凪海は、これからどうなるのか。


仕事を通じた友情と、仕事にかける情熱みたいなものが重過ぎなくて
心地よい爽快感が残ります。
それぞれのキャラクターがいい味出してて、さらにちょこちょこ出てくる小道具的な
ところ(着メロだったり、黒川がいつも食べるガリガリ君だったり)が良い。
凹組の名前の由来とかもかわいい。

★★★★★

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2008.12.17 (Wed)

サハラ砂漠の王子さま たかのてるこ

旅エッセイ。
やっと就職が決まり、卒業旅行として著者が選んだ場所はサハラ砂漠。女ひとり旅。

ヨーロッパではいい体験ばかりしてきたが、モロッコへ足を踏み入れた途端、野獣のような男たちから
危険な目にばかり遭わされてしまう。
逃げるようにサハラ砂漠へと向かう著者に、まさに王子様と言える男性が出現。
その人の提案により、歩いて砂漠へ行くことになる。
無計画な著者は、寝袋すら持っていなかった・・・。

行き当たりばったりで、読みながらかなりハラハラ。
でも出会う人たちが本当に魅力的な人情あふれる人ばっかり。
現地の人にも、同じ旅行者である日本人にも恵まれている。
でもそれは著者がそういう人を呼び寄せているんだろうな、と思った。

続編もあるとのことなので、ぜひぜひ読んでみたい。

★★★★★


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2008.12.16 (Tue)

モルヒネ 安達千夏

真紀は、幼いころに母と姉の二人を亡くした。
湖へ身を投げてしまった母と、自分の隣の布団で冷たくなっていた姉、姉を死へと導いた父。
いつも死を意識して生きてきた。
死を選べる職業として医師という仕事を選んだ真紀は、自分の勤めるホスピスで
かつての恋人、ヒデと再会する。
ピアニストであったヒデは、脳を冒され、ほとんど指が動かなくなっていた。

自分の上司である婚約者と、かつて自分を置いていってしまったヒデとの間で葛藤する。
じきに死へと旅立ってしまうとわかっているヒデは、安楽死のために真紀にモルヒネをねだる。
いつも死にたいと思っていた真紀は、ヒデと一緒に行ってしまうのか。

暗い過去を持つ真紀を全部受けとめていたヒデと、ほとんど何も知らなかった婚約者の
対比が大きかったと思う。婚約者の描写があんまりなかったのでちょっと残念。
同じ職場の坂本が押しつけがましくなくて、真紀の一番の理解者のように見えた。

帯には「究極の恋愛小説」とあったが、恋愛小説という感じはあまりしなかった。
どちらかというと死をどう考えるか?のほうを考えてしまった。

★★★☆☆


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2008.12.15 (Mon)

トウキョウソナタ 田中幸子

ごく平凡に見える佐々木家4人の物語。
リストラされてしまったことを家族に言えないお父さん、
お菓子作りが趣味だけど、家族に食べてもらえないお母さん、
アメリカ軍に入隊を決めたお兄ちゃん、
お父さんに反対されたピアノをこっそり習う小学生の僕。

平和だった毎日にほんの少しずつズレが生じてくる。
なかなか仕事が決まらないお父さんは、ホームレスの食事配給の列に並び、それを
お母さんに見られてしまう。
給食費を未納にしてまで隠れてピアノを習っていた僕は、ピアノの先生からの手紙で
それが家族に知れてしまう。

そんなある日、佐々木家が空き巣に入られる。
犯人を見てしまったお母さんは、犯人とそのまま逃走し、ピアノのことで怒られた僕は
家出を決行、お父さんは拾った数百万円を手に逃げてしまう。
誰もいなくなった家に、家族全員が戻る日はくるのだろうか。

小さなすれ違いで、脆くも崩れていく家族。
何でも知っているようで、実はお互いのことを何も知らなかった。
語り手が次々変わっていくが、どこか淡々と、諦めたように話が進んでいく。
ラストに大事件勃発、大感動!!じゃないところが、話の流れ的に合ってる気がして良かった。

★★★★★

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2008.12.14 (Sun)

夢をかなえるゾウ 水野敬也

自己啓発本、というとビジネス書で少し堅苦しい印象があるが、
この本はかなり楽しく読めました。

ごくごく平凡なサラリーマンと、象の姿をしているインドの神様ガネーシャの
掛け合い漫才のような会話の中に、成功するためのヒントが
たくさんつまっています。

いつも「自分を変えたい」と思いつつもなにごとも3日坊主で終わってしまう
主人公が、ある日突然現れた謎の神様に出会って少しずつ前進していくストーリー。
ガネーシャの言う事は突拍子もないことのように聞こえるが、主人公は
半信半疑ながらも毎日出される課題を1つずつこなしていく。
それはトイレの掃除だったり、靴磨きだったりして、一見成功とは関係ない
地味なことのように思えるんだけど、1つずつ身につけていくことで
確実に一歩成長していく。

どこかで見たり聞いたりしたことのある成功の法則なんだけど、
物語になっているからかすんなりと頭に入ってきました。
3日坊主の主人公が自分とかぶるところがあって、それなりに感情移入も。
何か一つでもまず実行しようという気になりました。
サクサク読めてビジネス書慣れしてない人にもオススメです。

★★★★★


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2008.12.13 (Sat)

vintage '06

ワインをテーマとしたアンソロジー。

石田 衣良
角田 光代
重松 清
篠田 節子
藤田 宜永
唯川 恵

重松清の「ひとしずく」が良かった。
妻の誕生日にヴィンテージワインを買ったぼくは、その日二人で飲むのを
楽しみにしていた。
しかし、当日突然現れた義弟と甥たちにめちゃくちゃにされてしまう。

この義弟と甥たちがほんっとに腹立たしいんだけど、
その後の妻が優しくて気丈で帳消し!

実在するワインばかりなので、飲みながらでも良し、選ぶときの参考にも良し。

★★★★☆


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2008.12.12 (Fri)

家日和 奥田英朗

「家」をテーマにした短編集。
「サニーデイ」と「妻と玄米ご飯」が特に良かった。

・「サニーデイ」
不要となったピクニック用のテーブルを処分したいと、はじめてネットオークションに
チャレンジした紀子は、落札されることやその後評価されることがうれしくなり、
次第にハマっていく。
専業主婦である紀子は、普段の生活で褒められることなんてまずない。
オークションを始めてからの紀子は、周りに「綺麗になった」と驚かれるほど
生き生きとしてきた。

子供たちや旦那に内緒で家中にあるものをどんどん売りに出そうとする。
旦那の使わなくなったギターやプレーヤーを出品したらとんでもない
値段がついてしまい・・・


・「妻と玄米ご飯」
小説家である康夫が名のある文学賞をとった頃から我が家の食生活が変わっってきた。
妻が仕事を辞め、「ロハス」に凝り始めたのだ。
無農薬野菜・オーガニックコットン・ヨガ・「ロハスな奥様友達」との流木電気スタンド作り。
ユーモア作家である康夫はそのことを小説にするが・・・

どの話も読みやすくて面白かった。
安心して読めるというか。
ネットオークションやロハスにハマる主婦がすごくリアルに描かれている。

★★★★★


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2008.12.11 (Thu)

あの空の下で 吉田修一

飛行機や旅にまつわる短編とエッセイ。
1つ1つの話がかなり短いので、さくっと読めます。
この中では一番最初の「願い事」がいいなーと思った。
飛行機に乗ると必ず願い事をする男の話なんだけど、最後の妻との願い事が
かわいらしくもあり、微笑ましかった。

どの話も情景が浮かびやすい。
飛行機の話が多いと思ったら、ANAの機内誌に連載されてたものだったのね。
これから旅に出るとき、飛行機に乗るときに読みたい。

★★★★☆

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2008.12.10 (Wed)

29歳

またまたアンソロジー。

山崎 ナオコーラ
柴崎 友香
中上 紀
野中 柊
宇佐美 游
栗田 有起
柳 美里
宮木 あや子

どの話も主人公は29歳の女性。
既婚者もいれば独身もいて、それぞれ悩んでいることも様々。
それにしても独身の不倫率が高かったような気がする。

この中で一番良かったのは宮木あや子の「憧憬☆カトマンズ」。
ちょっとバカで自由な感じが心地いい。
何もアラサーだからってみんながみんな痛いほど必死なわけじゃないってところが○。

自分が29歳だったころを少し思い出しました。

★★★★★


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2008.12.09 (Tue)

イニシエーションラブ 乾くるみ

どこかのレビューで「二度読め!」と書いてあったのでかなり期待して読みました。

大学4年生の僕は、人数あわせの合コンで彼女に出会う。
意気投合した二人は付き合うようになり、初めての経験ばかりでうれしくてしょうがない。
大学を卒業し就職すると、二人は遠距離恋愛になってしまい、
心の距離も少しずつ離れていって・・・

と、ここまでチープな恋愛小説という感じで若干読むのにも苦痛を感じていたが、
ラストで期待通りの大逆転!
当然もう一度読み返しました。
色々書くとネタバレになってしまうので、とにかく読んでほしい。

どんでん返しがあるのがわかってて読んでもかなり面白かった!
トリックの解説サイトまであるのにビックリ。

★★★★★


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2008.12.08 (Mon)

三月の招待状 角田光代

ある日充留のもとに、大学の同級生だった沢ノ井夫婦から
離婚パーティーの招待状が届いた。
付き合いは15年のものぼるが、その間別れた回数8回、でも結婚してから
まだ3年しか経ってない。
届いたカードには律儀に「離婚式」と書かれている。
30代になってもなお、自分たちの離婚までも茶化さないと気が済まないらしい。

離婚パーティーで再会した5人の男女の連作短編。
それぞれ30代になって、結婚している者もいれば学生時代と大して変わらない
生活を送っている者もいる。
でも環境が変わっても、根本となるものが変わってない。
その5人の1年間を描く。

その中の一人、麻美がなんとも痛くてイライラするんだけど、
きっと思う存分遊べなかった大学時代を、今になって謳歌してるんだろうなーと
思うとちょっと応援したくなる気も。
5人それぞれ青春にとらわれながらもちょっとずつ前に進んでいる。
各章ごとに語り手が変わるので、飽きずに楽しめました。

★★★★★



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2008.12.07 (Sun)

あなたと、どこかへ

日産TEANAスペシャルサイト発信のドライブにまつわるアンソロジー。
なんとなく過ぎる日常をちょっとだけ壊したいときの方法のひとつとしてのドライブ。

・吉田修一
・角田光代
・石田衣良
・甘糟りり子
・林望
・谷村志穂
・片岡義男
・川上弘美
の8人。

私的には、石田衣良の「本を読む旅」が物語的というよりも
ライフスタイル?的にいいなと思った。
本を読むことだけを目的とした旅。
旅といっても大げさなものじゃなく、なんとなくリセットしたいときにふらっと行くのが素敵。

どの話も読みやすくて、読後感もスッキリ。
もやもやしているときに読むといいかも。

★★★★☆


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2008.12.06 (Sat)

ミ・キュイ 甘糟りり子

女性起業家の若葉は、下着の通販で財をなした。
欲しい物は何でも手に入る。モノも時間も金で買う生活。
そんな若葉を間に挟んだ二人の男。夫と愛人。

今までいろんなものを手に入れてきた若葉が拾ったのは、
カフェで働いている一人の青年、恵淳。シャンパンの扱いが上手かったからだ。
自宅マンションの隣の部屋を買い取り、恵淳を住まわせる若葉。
恵淳は男のプライド、若葉への想い、上級な生活への執着、と
葛藤しながらも自分の道を見つけていく。

一方夫は若葉が起業をする前からの付き合いで、極々平凡な会社員。
外で鎧をまとって仕事をする若葉が唯一寛げる場所を作るのが
自分の仕事と思っていたが、若い男(恵淳)を囲っていると知ってからは
口では何も言わないが(それもすごい)、気持ちは徐々に変わってきた。

お金を出すことで何もかもを手に入れてきた若葉が、最後に手にするものは。
二人の男たちの未来とは。

現代を象徴する「女の強さ」が描かれている。女のオトコ化?
話に出てくる高級品の数々は、女性なら一度は憧れを抱くものばかり。

でも最終的に若葉が手にするものは、やっぱりそれなのねー。

帯でピーチ・ジョンの野口美佳さんが
「これはわたしのことではありません」とわざわざ書いているくらい
読んでる間は野口さんしか思い浮かばなかった!

★★★★☆



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09:29  |  甘糟りり子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2008.12.05 (Fri)

くうねるところすむところ 平安寿子

主人公の梨央は、求人誌の副編集長。
とうとう30歳の誕生日を迎えた。上司である不倫相手に今日は会えないと言われ、
仕事の帰り道に手当たりしだいお酒の自動販売機で買っては飲みを繰り返していたら、
偶然工事現場の表が開いていることに気づいた。
上から下界を見下ろしたい、酔った梨央は足場に登り、そして降りられなくなった・・・。
そこを助けてくれた鳶の親方、徹男に一目ぼれした梨央は建築の世界に飛び込む。

今までのキャリアを捨てて飛び込んだ工務店を切り盛りしていたのは
亭主に逃げられ仕方なくやっている女社長。
経営難のため社員をリストラしたら、仕事が回らずてんてこ舞い。
猫の手も借りたい社長は、全くの初心者梨央を現場監督に任命した。

最初は徹男とお近づきになりたいといった不純な動機だったが、
梨央は徐々に新しい仕事にのめり込んでいく。

とにかく爽やかで前向きな作品。元気になれます。
梨央のガッツがすごい。
私も負けちゃいらんない、明日も頑張ろう!と思わず言っちゃう感じ。

★★★★★


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10:30  |  平安寿子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2008.12.04 (Thu)

ひさしぶりにさようなら 大道珠貴

大家族で育った都が子供を産んだときにまず思ったのが「早く退院」だった。
いかにお金をかけずにすむか。それだけ。
旦那は家にほとんど寄り付かない。
産まれたばかりの赤ちゃんと二人で、老人ばかりが住むマンションに暮らす。
子育てもほったらかして、家でダラダラ過ごす毎日。

母や兄弟姉妹たち、義母、義兄。旦那と共通の友達。
どの人たちもちょっとどこか変。

読んでいる間も、読み終わった後も、なんか不快な気持ちしか残りませんでした・・・。
全体的に不潔な描写が多いからかな、全然良さが分かりませんでした。

☆☆☆☆☆(初の★ゼロ)


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2008.12.03 (Wed)

ラジ&ピース 絲山秋子

主人公の野枝は、地方FMのパーソナリティ。
パーソナリティをやっているのに人付き合いが苦手で、コンプレックスの塊。
自分のことが嫌いで、しゃべれるのは仕事のときだけ。
そんな野枝は、仙台にあったFMから群馬のFMへと転職?した。

縁もゆかりもない群馬の地で、野枝はかけがえのないものを手にする。
友達と野枝を待っているリスナー。
人と関わることを極力避けていた野枝が徐々に変わっていく。
ラジオから自分の声を飛ばしているのではなく、自分の声に
リスナーが集まってくる。人との付き合いってこういうことなんだと思える。

飲み屋で偶然知り合った友達、沢音がいいキャラ。

★★★★☆

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09:00  |  絲山秋子  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

2008.12.02 (Tue)

佳人の奇遇 島田雅彦

モーツアルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」の公演日までの物語。

極度のあがり症のテノール歌手に、突然マネージャーを任されたホステス、
幼馴染を偶然電車内で見かけ、いろんな策略で落とし込んでいくOL、
息子の嫁に恋してしまったおじいちゃん、ホームレス予備軍の中年。

オペラの公演を軸に織り成す人間模様。
その日、それぞれの登場人物はどんな思いでオペラを観るのか。

オペラが全然分からなくても、それなりに楽しめるが、
予備知識があればより一層面白そう。

★★★★☆


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