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2010.06.22 (Tue)

パスタマシーンの幽霊 川上弘美

一篇が10ページ前後の短篇が22篇収められている。
なにしろ川上弘美のこの短篇群の面白さは驚嘆に値する。
「おひまなら一篇だけ立ち読みしてみてください」と言うしかないのです。
若い女性の一人称の作品が多いけれど、だからといって若い女性向きの作品集とばかりはいえない。
そんなことはどうでもよくて、男性が読んでもたぶん心にしみるはず。
これぞ川上魔術。表題作の一部をご紹介するのが手っ取り早い。こんな感じです。
「このパスタマシーンを使うのは、いったい誰? あたしの胸は、大きく一つ、どきんと打った。
『小人じゃないの』というのが隆司の答えだった。/
あたしはすぐさま、隆司を問いただしたのだった。
料理は下手だけれど、そのかわりあたしはものすごく率直なのだ。
ねえ、誰がこのパスタマシーンを使ってるの。
『小人』あたしはゆっくりと繰り返した。/
『じゃなきゃ、猫とか』『猫』あたしは隆司の顔をまじまじと見た。無表情だ。
『このごろの猫って、ほら、お手伝いさんとかして働くみたいだし』
あたしは笑わなかった。隆司は一瞬だけ笑って、それから『しまった』という表情になった。
あたしは率直なうえに、怒りっぽいのだ。」
「クウネル」の人気連載が本になった。
絶賛を博した第一弾『ざらざら』につづく最新短篇小説集。
今回の短篇も、決然とした恋愛の情熱や欲望ではなく、
恋愛関係のうちにある何かとらえどころのない心のゆらめきを魔術的とっても
いい文章で描いた傑作ばかり。
読み終えたあとに、また本を開きたくなる。
おなじみの、アン子とおかまの修三ちゃんも再登場。
新たな主人公、誠子さんとコロボックルの山口さんの恋の行方にも注目だ。
深刻な感情がユーモアに転換され、そのあとに〈しん〉とした淋しさが残る名品22篇。
(内容紹介)



なんて長い内容紹介。
書くことなくなっちゃうじゃないかー(笑)

一つ一つは短いんだけど、それでもきっちり「川上感」が詰まってました。
相変わらずのかなづかい。やっぱり好き。

「すき・きらい・らーめん」が一番良かった。
しっかり者の一子ちゃんの葛藤が、かわいい。
(葛藤がかわいいなんて変かもしれないけど)

あと、「少し曇った朝」に出てくる、「片思いは甘ざみしい」ってフレーズが好きです。

★★★★★



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19:00  |  川上弘美

2009.12.11 (Fri)

これでよろしくて? 川上弘美

菜月は夫の光と二人暮し。子供はまだいない。
気ままな専業主婦。
生活にこれといった不満はない。

いつもの買いもの道で、かつての恋人土井優の母親とバッタリ再会する。
土井母が出してきたのは一枚のカード。
そこには「これでよろしくて?同好会」と書かれていた。
ん?これは何かの勧誘?
気になって恐る恐る電話をかける。
そして菜月は「これでよろしくて?同好会」のメンバーの一員になった。

メンバーは年齢も境遇も様々な女たち。
毎回議題があってそれについて話し合うのだ。
同好会に入ってから菜月の周りで起こる様々な難儀な出来事。
夫の家族とのささやかな闘い。
苦難(?)を乗り越えて菜月がたどり着くのは…?


川上さんの描く主婦ってちょっとどこか抜けててかわいい。
ご飯食べながらの井戸端会議的会話も楽しい。
達観してる先輩主婦二人が一番楽しんでそうだなー。
くえない人たち!
女子はいくつになってもおしゃべりが楽しいのです。

嫁姑問題すらクスリとしちゃう。
嫁も姑も「女」なんですよね。
夫のことが好きだから、夫の家族のことが気になっちゃう。
あーそうか、と納得。
人間いたるところにおばけあり。

同好会、いいですね。
それそれ!と納得できるところも多々あり。
面白かったー!

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20:01  |  川上弘美

2009.07.28 (Tue)

ニシノユキヒコの恋と冒険 川上弘美

ニシノユキヒコと10人の女性たち。
ニシノユキヒコは女性を心の底から愛してはいない。愛せない。
でもいつか愛せると思って、数々の女を渡り歩く。

女たちはどこか冷たくて、とらえどころのないユキヒコに心惹かれる。
でも、ユキヒコが本当に自分のことを愛していないことを知って、
自分から別れていってしまう。
だって自分のことを愛してないって分かってしまったら、つらい。

物語は中学時代から死後まで時系列バラバラの連作短編。
でもニシノユキヒコはいつの時代もニシノユキヒコ。
いくつになってもフワフワとしてて、いくつになってもかっこいい。
そしてむかつくぐらい優しい。
ちょっと切なくて、いじらしい恋愛小説。


ニシノユキヒコ、かわいいんです。
女たらしだし、浮気ばっかりするし、ダメ男なんだけど憎めない。
女たちは愛されることを熱望してるんだけど、終わりは必ずやってきて、
終わるときは潔い。でもずーっと心の中に残っている。
でも結局一番孤独なのはニシノユキヒコなんだよね。
そう考えるとちょっと悲しい。

川上弘美さんの句読点の打ち方と、ひらがなと漢字のバランスが好きです。
読めば読むほど、あぁ~好きだな。と思ってしまいます。

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22:34  |  川上弘美

2009.05.17 (Sun)

古道具中野商店 川上弘美

”わたし”が働く中野商店は、東京郊外にある古道具屋。
店主の中野さん、中野さんの姉であるマサヨさん、アルバイトのタケオ。

中野さんはなんだか適当な男。
3回目の結婚をしてるのに、美人の愛人もいる。
マサヨさんはゲイジュツカ。人形を創ってたまに個展を開いている。
そしてタケオ。不器用で、いつも少しビックリしている。
わたしはタケオのことが好きだ。

小さな古道具屋。そこで働く人も、訪れる客も、少し風変わり。
特に大きな事件もなく、のんびりとした日常が描かれている。
わたしとタケオの恋の行方も、なんだかのんびり。
でもこのじれったさが心地いいんだよなー。

”そのまま目を閉じて膝をすり合わせたいような甘い気分になりかけたので、
あわてて雑記帳を開いた”


ってところ、すごく好き。

中野さんも絶対ダメ男なんだけど、憎めないし。
中野商店行きたーい!!

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22:09  |  川上弘美

2009.05.01 (Fri)

おめでとう 川上弘美

恋愛短編。

●いまだ覚めず
●どうにもこうにも
●春の虫
●夜の子供
●天上大風
●冬一日
●ぽたん
●川
●冷たいのがすき
●ばか
●運命の恋人
●おめでとう

今は大好きなんだけど、それが一生続くかどうかは分からない。
時は流れていて、あのときの気持ちも過去のものになったりする。

特徴的な話があるわけじゃないんだけど、心にしみる。

非公式な恋人って表現、なんかくすりと笑ってしまった。
好きだなぁ。

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23:00  |  川上弘美
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