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2010.06.30 (Wed)

つやのよる 井上荒野

夫と、恋人と、父と、関係のあったらしい奔放な謎の女の
危篤の知らせをきっかけに、自分の男を見つめ直す女たち。
男と女の心の奥の奥を鮮やかに照らし出し、愛のありかを深く問う長編。
内容(「BOOK」データベースより)



艶という一人の女性と関わりのあった人たち。
直接艶目線の話がない分、余計に際立ってくる艶の存在。

読み進めていくごとに艶の印象が深く濃く変わっていく。
死のにおいを放ちながら、死に向かっていく艶。
そこにある不気味さと、でもなぜか魅力的に見えてしまう不思議。

最後までソワソワ落ち着かない気持ちでした。
読み終わったあとも、「結局艶って何者だったんだろう」って考えてしまいます。


★★★★☆



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14:32  |  井上荒野

2009.09.19 (Sat)

静子の日常 井上荒野

だって私は、もう、どこにだって行ける生きものに生まれ変わったんだもの。

宇陀川静子は75歳。息子家族と一緒に住んでいる。
最近始めたフィットネス通いは、週1回から2回に増えた。
バスに乗ればどこへだって行けるのだ。

息子家族との関係は良好。
嫁との相性もいいし、孫にだって嫌われてないはず。
いたって自由な毎日。そんな静子の日常を描いた作品。


静子がとっても魅力的です。
飄々としてて、でもちょっと頑固で、一度決めたことは守り抜く。
そして今は亡き夫のことを時々思い出す。
75歳でチャーミングなんです。
こんなおばあちゃんがいたら、というより、こんなおばあちゃんになれたら幸せ。

井上さんの今までのイメージがかなり覆されました。
小気味よさが光っていて、ステキな1冊。

フィットネスの張り紙に付箋をはるところ、かわいいんだよなー!
こんな侮れないおばあちゃんになりたいです。

★★★★★



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22:00  |  井上荒野

2009.05.27 (Wed)

ズームーデイズ 井上荒野

ズームーと暮らした7年間。

主人公の私は小説家の父親を持つ。そして自分も小説家だ。
でも小説家と呼べるほど小説は書いていない。
あるテレビ番組で司会をしていたときに知り合った8歳年下の男の子。
奇抜なファッションで、身支度に2時間もかける男の子。
それがズームーだ。
「ズームー」「アームー」と呼び合いながら始めた同棲生活。
でも私はズームーに恋はしていない。
ズームーに恋できたらいいんだけど。

私が恋をしているのは、ズームーと出会う前から付き合っているカシキだ。
カシキには妻子があり、それが当然のように、私はカシキから都合のいい扱いを受ける。
冷たくされてもなぜか離れることができない。
カシキは「吸引力」を持った男なのだ。

ズームーと出会ってから別れるまでの7年間を描いた物語。
ズームーと私の間に「愛してる」「大好き」の言葉はない。
あるのは「仲良し」
妻帯者であるカシキに呼ばれれば、夜中でもホイホイ出かけてしまうのに。

仕事もうまくいかなくて、ズームーは多忙のあまり家にあまり帰ってこなくて、
実家にパラサイトしている私はいろんなものに依存する。
フィットネスだったり美顔だったり。
漠然とした焦りがすごくリアルだった。

「吸引力」この表現好きだなー。
世間的にだめんずだったりするんだけど、
そういう人のほうが吸引力ハンパないのよね・・・。

これって、井上荒野さん本人の話かと思ったけど、あくまで小説だよね?

★★★☆☆




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09:30  |  井上荒野

2009.03.21 (Sat)

雉猫心中 井上荒野

雉猫のヨベルを通じて出会った大貫知子と晩鳥陸朗。
知子には中学で数学教師をしている旦那が、
晩鳥には会計士の妻と中学2年生の娘がいる。

ただそうすることが当たり前のように、二人は貪り合う。
そこには愛情は感じられない。飢餓感?
喉が渇いたから水を飲むように、お腹がすいたから食事をするように、
ただただお互いを食べ尽くす。
精一杯、体当たりで。

知子と晩鳥、それぞれの目線から語られる構成。

二人の関係の描写なんかは、なんというかいつも通りな感じ。
それよりも町内会長の小副川とか、中学生の子供たちが
不気味で怖かった。
町全体が靄がかかっていて、グレーなイメージ。
そこに匂いたつ二人の絡み。生々しい…。
不気味と狂気が合わさって、ドロっとしてます。
読後感?グッタリ。でも嫌いになれないのが不思議。

★★★★☆


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22:23  |  井上荒野

2009.01.17 (Sat)

もう切るわ 井上荒野

占い師の男をはさんで、妻と愛人の二人の目線から描かれる物語。

銅版画家の妻は、夫に女がいることを知っている。
夫は私を愛しているのだろうか?
私は夫を愛しているのだろうか?
出版社の西口に心を揺さぶられながらも、夫と別れることはできない。

葉は健康食品を扱う店で働いていて、そこをふらっと訪れた男と出会った。
いつかかってくるか分からない電話を、一人の部屋で待ち続ける。

そして、男は不治の病に冒されてしまった。

徐々に変わっていく二人の女の心境と、男の病状。
最後に男といるのはどちらなのか。

妻の「私」と愛人の「あたし」が交互に話を進めていく。
タイトルの「もう切るわ」は、最後の愛人の言葉なのか、
男が手術を受けることになったときに書いたメモなのか。

最後まで直接会うことのない妻と愛人、一人の男を介して
二人の女の心情が細やかに描かれている。
表立って感情をあらわにしないのに、どうして荒々しく感じるんだろう。
もう一度読み返したい大人な1冊。

★★★★☆


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