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2009.12.09 (Wed)

江利子と絶対〈本谷有希子文学大全集〉 本谷有希子

「・・・お姉ちゃん。エリ、これから前向きに生きてくから」

引きこもりの江利子がまたおかしなことを言い出した。
私が普段使っている路線の横転事故のニュースを見たからだ。
ちゃんとまじめに働いてる人が死んで、何もしてない自分が生き残るのが
申し訳ないと思ったという。
でもだからといって外に出る、とか、働く、ということではないらしい。
引きこもりというハンデを背負いつつポジティブに生きていくーーー。

前向きになった江利子は犬を拾ってきた。
名前は「絶対」。絶対に江利子の味方っていう意味だ。
とんでもない方法で絶対を味方にした江利子は最強だ。


本谷さんの処女短編集。
あれ?なんでこれ読んでなかったんだろう。

他に「生垣の女」と「暗狩」を収録。
3つ目の「暗狩」が今までの本谷さんの作品で読んだことのないホラーで
夢に出てきちゃう感じの怖さ。なんか意外でした。面白かった。

でもやっぱり「江利子と絶対」が一番好き。
あとがきにも書いてあったんだけど(一青窈さんが)、

人が隠しておこうとするものをずるずるひっぱりだしては
無邪気に楽しんでしまう


っていうのに納得!無邪気!笑っちゃうんです。
にしても江利子最強。負のパワーが満タンです。

脱帽。

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19:44  |  本谷有希子

2009.09.26 (Sat)

あの子の考えることは変  本谷有希子

Gカップの「おっぱい」を自分のアイデンティティとする23歳フリーター・巡谷。
アパートの同居人は、「自分は臭い」と信じる「自称・手記家」の23歳処女・日田。
ゴミ処理場から出るダイオキシンと自分の臭いに異常な執着を見せ、
外見にまったく気を遣わない変人・日田のことを、巡谷はどうしても放っておけない。

日田だけが巡谷の「男への異常な執着」や「気が触れそうになる瞬間」を
分かってくれるのだ。
変なことばかり考えている二人だけれど、ゴミ処理場のダイオキシンが
二人の変なところを益々悪化させているような気がするけれど、
二人が一緒にいれば大丈夫。
情けなくってどうしようもなく孤独な毎日もなんとかやっていける――。

(講談社BOOK倶楽部より)



本谷さんはイっちゃってる女子を描くのが上手い。
今回もご多分にもれず。
病的なほど臭いに執着する日田と、たまにグルーヴ先輩になっちゃう巡谷。
2人とも変。すごく変。
で、すごく笑える。

本谷さんは好き嫌いがはっきり分かれる作家さんだと思うけど、私は大好きです。
なにがどう、って説明できないんだけど、本能的に好き。
変人っぷりが怖かったり、汚かったりもするんだけど、見ずにはいられない。
このギリギリ感がクセになります。

逸脱した2人は、結局のところ支えあっているのでした。

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18:48  |  本谷有希子

2009.05.08 (Fri)

幸せ最高ありがとうマジで! 本谷有希子

町の新聞屋に、謎の女が突然現れる。
「私は愛人だ」と主張し、そこにいる家族はパニック!
でも、女は実は愛人でもなんでもなかった。
ただの通りすがりの他人。

主人・後妻・娘・息子・住み込みの従業員(女)。
主人の本当の愛人は別にちゃんといた。

「病むなら病むで、元気に病めばいいじゃない!私、病んでるけど元気なのよ」

第53回岸田國士戯曲賞受賞。
小説じゃなくて戯曲です。
戯曲って読んだことがなかったので初体験だったのですが、
臨場感あって面白かった。

そして今回もかなりぶっ飛んでます。
登場人物全員が(笑)

あー舞台見てみたいなぁ。

ニキビボコボコ君!

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07:21  |  本谷有希子

2009.04.18 (Sat)

乱暴と待機 本谷有希子

お兄ちゃんは私に指一本触れません。
二段ベッドの上と下で、私とお兄ちゃんはいつも別々に眠ります。
私達は本当にいろんなことに気づかないふりをしなければいけません。


保健所で犬の殺処分の仕事をしている英則と、
英則を「お兄ちゃん」と呼んで一緒に暮らしている奈々瀬。
二人は兄妹じゃない。幼馴染みたいなものだ。

復讐されることをひたすら待つ奈々瀬。
復讐する方法を毎日考え続ける英則。
でもそれって何に対する復讐なんだっけ・・・。

二段ベッドの上で英則はある日天井の板が少しズレていることに気づき、
そこに身を滑らせ、天井裏から奈々瀬を覗き見し始める。

不可思議な関係の奈々瀬と英則に興味を抱く、英則の同僚の番上。
番上の彼女あずさは、かつて奈々瀬とクラスメイトである。
まともな(?)第三者が入ってくることで、奈々瀬と英則の関係は変化する。


いやー、すごい。
狂ってる。
復讐することとされることでしか、二人一緒にいられる方法はないと思ってる。

「永遠の愛は疑ってしまうけど、永遠の憎しみなら信じられる」

だって、復讐する元々の要因を二人とも分かってないんだもん。
ありえない。分からない。理解できない。
なのに、こんなに面白いなんて。神だな。

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23:00  |  本谷有希子

2009.04.17 (Fri)

グ、ア、ム 本谷有希子

曇天の北陸。
ワガママな姉と、堅実な妹、そんな姉妹に気を遣う母と、
ウサギをこよなく愛する父。4人家族。

大学進学とともに上京した姉は、東京でワーキングプア。
堅実な妹は高校卒業後信用金庫にお勤め。
正反対な姉妹と母、3人でグアムに2泊3日の旅行に出かける。

初めての海外旅行とあって緊張しっぱなしの3人だが、
グアムについたら台風直撃、母も妹も生理で海に入れないし、
一人だけ自腹きってない姉は居心地が悪い。
2泊3日、ちゃんと過ごせるのか?


姉妹といっても必ずしも仲が良いとは限らない。
ロストジェネレーションだから何もかもうまくいかない、と決め込んでる姉と
堅実第一、実家にお金を送り続ける妹。合うわけないか・・・。
北陸の方言で繰り広げられる母娘3人の口げんかもさることながら、
ほとんど登場しない父親のインパクトが大きい。
飼っているウサギ、「おもち」。

どこにでもいそうな一般家庭。
なのに面白い!

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